SNSマーケティングは、既にサイトに訪れてくれているオーディエンス(見込み客)を積極的に増やし、継続的にお客様にショップを訪れてもらうよう複数のトラフィック源を生み出し、オンラインの力でビジネスを成長させるのに役立ちます。
しかし、上手くいかなかったら、時間のかかる義務的な作業となって、リソースを浪費してしまうことになるでしょう。
SNSマーケティングがうまく行くかはすべて戦略にかかっています。ということで、SNS戦略に関してどのように取り組めば良いのかを、役立つツールとヒントを紹介しながら、ガイドとしてまとめました。

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SNSマーケティング戦略の立て方
実際に投稿を始める前に、SNSに取り組むことから何を得たいのか、どのように成果を最大限に達成できるだろうかといった全体像を把握しておくと大変役立ちます。
ビジネス(すなわちウェブサイト)は、SNS戦略の中心です。そして戦略とは、ソーシャルメディアの取り組みを様々な目標にどのように結び付けるかです。
SMSマーケティングは、トラフィックと売上高の促進、ブランドの認知度の向上、オーディエンスの獲得、お客様とのつながりやサポートの提供といった、あらゆる機能を果たします。
戦略に組み入れることのできるチャネルは実に様々で、それぞれに長所と短所、利用すべき機会があります。
SNSは、マーケティングミックスにおいて、スイス製のアーミーナイフのように多機能なツールもしくはさびたスプーンのいずれにもなり得ます。戦略がすべての違いを生み出します。
SNSマーケティング戦略とは何か?
まず手始めに、SNSマーケティング戦略を立てる際の5つの重要な柱をご紹介します。
- 目標:努力の結果がどのようなものであるか、それをどのように測定するかを定義する
- ターゲットオーディエンス:理想的な顧客をリサーチし、プロファイルを作成する
- コンテンツミックス:コンテンツのアーキタイプ(型)に基づき、SNSプログラミングを作成する
- チャネル:利用可能なSNSの中から、何のために使うかを考え、最適なチャネルを選ぶ
- プロセス:戦略を効率的に実行するためのインフラストラクチャーとツールを設定する
これらは、SNSを成功させるための処方箋というより、基盤を築くための枠組にすぎません。このガイド全体を通して、項目が互いにどのように関連し合っているのかを理解し、より賢明な決定を下して、ソーシャルメディア戦略に活用できるようになることを願います。
SNSマーケティング計画のゴール設定
SNS上で行うことは全て、何らかの目標に結びつける必要があります。まずは、目標とは何かを定義し、努力の成果をどのように測定したらよいかを考えましょう。
ソーシャルメディアマーケティングは、多くのテストを必要とします。どの情報に注意を向けるべきかを知らないと、いかなる側面も改善することもできません。チャネルによって異なる情報を測定し、都度修正を加えることで、軌道に乗せるために新たな目標を定めることもできるのです。
以下は、SNSマーケティングのゴールのほんの一部です。時間をかけて戦略に加えていきましょう。
- ブランドの認知度を高める:適切かつ多くの人たちにリーチします。インプレッション、リーチ、いいね、シェア、コメント、実際に投稿を見たことを示すその他のシグナルを利用して測定することができます。
- 商品への需要を生み出す:サイトへのクリック数、カートに追加された商品、興味を持ったお客様からのコメント、メッセージ等によって、より商品に興味を持ってもらえるようにします。
- オーディエンス(見込み客)を獲得する:オーディエンスにメールの購読者になってもらうことで、無料でSNS経由の売り上げにつなげられるでしょう。これは、広告によって再びターゲットを絞ることができるオーディエンス層を築くことにもつながります。
- 売り上げを上げる:SNSへの取り組みによって得られるもので、注文数または収益によって測定できます。
- オフラインのトラフィックを促進する:小売業やイベントを主催している場合のゴールの一つは実際に特定の場所に人々を誘導することです。
- パートナーシップを形成する:インフルエンサーマーケティングや共同マーケティングキャンペーンを行うために、インフルエンサーや志を同じくするブランドと関わります。
- 忠実な支持者を築く:エンゲージしてくれるオーディエンスを育てます。このときにフォロワー数を購入しないようにしてください。商品に興味を持ってくれて、他の人たちにコンテンツや商品を宣伝してくれる本格的なコミュニティを構築したいのです。これは、特定の期間内に追加されたり喪失したフォロワー数、またはエンゲージメント率(エンゲージメントの合計数をフォロワー数で割った数)によって測定できます。
- ソーシャルプルーフを確立する:市場の中でブランドを照らし出したり、他のマーケティング活動にも使用できる、お客様やインフルエンサーによるポジティブなコメント、コンテンツなどを入手しましょう。
- カスタマーサービスを提供する:SNSは、お客様からのお問い合わせや苦情に対して常に開かれています。ゴールの一つは、サポートをSNS内でお客様に提供するか、別のプライベートチャネルにお客様を送ることです。測定方法としては、一つにダイレクトメッセージに対する応答の速さがあります。
- ターゲットとする市場のリーダーになる:SNSは、マーケットでのプレゼンスを高めながら、商品やサービスへの信頼を築いてくれます。
以上の項目の一つかそれ以上を含むようにしましょう。これからテストしようと計画するどのようなアイディアや新しい戦術も、目標を達成するために評価され、見直されるべきです。項目には長期的な投資になるものも、即時的なものもあります。
次のステップに進む際には、これらの目的を念頭に置いてください。そして、リーチしようとしているのは誰なのかを考えましょう。
ターゲットオーディエンスの特定

SNSであるかどうかに関わらず、マーケティングは、理想的なお客様とはどのような人たちかを把握することから始まります。明確なターゲットオーディエンス像を理解するには時間がかかりますが、すぐに実行できる手順があります。
ターゲットオーディエンスの調査には時間をかけます。調査するためにはデモグラフィックデータやサイコグラフィックデータなどを探しましょう。これによって最初の戦略が分かるだけでなく、オーディエンスに共鳴するようなブランドの在り方を培ってゆくのにも役立ちます。
ビジネスが自然と特定のニッチ(例:猫の飼い主たち)にフォーカスしているならば、より広範囲な(例:電気通信や航空会社の)オーディエンスに対して働きかけるよりも容易になるでしょう。興味のあるお客様を確認するには、対象となるお客様が頻繁に訪れる掲示板やブログコメントなどをよくリサーチすることをお勧めします。
最大のSNSの一つであり、毎月23億のアクティブユーザーのデータベースとなっているFacebookも、オーディエンスリサーチを行うのに最適な場所です。競合他社のページをチェックして、フォロワーのプロフィールをクリックし、彼らがどんな人たちで何が好きなのかを掴むように務めましょう。
そうして掘り下げた後はそれらをまとめ、購入する可能性の高い理想的なお客様の「バイヤーペルソナ(理想顧客像)」を作成することが可能になります。
全ての特性を書き出す必要はありませんが、ビジネスに関連しているこの人物像をできる限り描いてください。
場所:理想とするお客様はどこに住んでいますか?国だけ分かれば良いかもしれませんし、地元のビジネスであったり、特定の地域に奉仕したいのであれば、該当する場所を挙げましょう。
年齢:お客様の年齢層はどのくらいでしょう?ターゲットとなる年齢層は、受験や出産など人生のある時期など特定する必要がない限り、できるだけ広く設定しましょう。
性別:お客様の性別は何でしょう?これはブランドによって重要でない場合もありますし、不可欠である場合もあります。
興味:趣味や興味のあるものは何でしょう?これらはコンテンツのアイデアや、オーディエンスのターゲットを絞るのに役立ちます(例:料理、ヒップホップダンス、ヨガなど)。
キャリア/業界:どのような業界で働いていますか?どのような役職でしょう?ブランドによってはこれもさほど重要ではないかもしれません。
所得レベル:設定したバイヤーペルソナの所得の範囲はどのくらいでしょう?価格を気にする人たちでしょうか。それとも、プレミアム商品に積極的にお金を使う人たちでしょうか。
人間関係のステータス:独身でしょうか?積極的にデートをしていたり、または結婚しているでしょうか?例えば、ウェディング業界であればこういった事柄が関連することでしょう。
お気に入りのサイト/アプリ:どのようなウェブサイトをブックマークしているでしょうか? InstagramやPinterestを毎日見ていますか?何か必要不可欠となっているアプリはあるでしょうか?
購入の動機:あなたの商品を購入する理由は何でしょうか?ステータスシンボルを身に付けたい?それとも、多忙なスケジュールの中でもジムのために時間を割きたいといったことでしょうか?
購入への懸念点:なぜ商品を購入しないのでしょう?品質を心配しているのでしょうか?
その他の情報:教育やライフステージ(例:生まれたばかりの子供がいる家庭など)など言及する価値のある他の情報があれば書き出します。
これらのペルソナは、100%正確であるというわけではありませんが、お客様になってもらえる可能性が最も高い人たちを推測することができます。
一例として、こちらはネットショップでLEDシューズを販売している会社のプロフィールです。
- 場所:カナダ/アメリカ合衆国
- 年齢:18~34歳
- 性別:男性と女性(主に女性)
- 趣味:EDM、音楽フェス、ダンス
- キャリア/業界:特になし
- 所得レベル:3万~7万ドルの給料
- 人間関係のステータス:特になし
- お気に入りのサイト/アプリ:EDMLife.com、インスタグラム、Facebook、Snapchat
- 消費対象:EDM、ミーム、ダンスビデオ
- 購入の動機:ダンスをしたり、音楽フェスに行ったりする時に目立ちたい、YouTubeやInstagramのための動画撮影
- 購入に対する彼らの懸念点:商品の品質、バッテリーの寿命が短い、サイズが合うか、ダンサーとして自信がない、商品到着がイベントに間に合うか
- その他の情報:参加するイベントは、Shambala、VELDといった音楽フェス
これらの特性のほとんどは、SNSを通じて直接的にも間接的にもターゲットを絞ることができますが、こうして書き留めておくことで、共有できるコンテンツの種類を知るのにも役立ちます。
ペルソナの範囲をなるべく広くしましょう。戦略を実行してリアルなフィードバックを得ていくにつれて、変化・進化しながらより正確になっていくことでしょう。
また、仮定の一つが間違っていることが分かったり、予想していなかった別の特徴を持っていることが判明するかもしれません。
いずれにしても、ソーシャルメディアマーケティングは、お客様が実際にどのような人たちであるのかを知るために最も良い方法の一つです。さらには、次の商品をどのような商品にするかなど、より大きなビジネスロードマップに組み入れることも可能となります。
そして、ギフトを贈りたい人たちや、競合他社から既に購入しているお客様、関係を築きたいと望んでいるインフルエンサーや企業など、オーディエンスやターゲットセグメント(細分化された市場)をさらに開発することができるでしょう。
しかし、少なくとも一つの主要なターゲットオーディエンスがあれば、SNS戦略の次の段階、何を投稿するのかを検討する段階へと進むことができます。
コンテンツを考える

ソーシャルメディアのチャネルを管理することは、テレビのチャネルを編成するのに少し似ています。
週一回の番組のような、「毎週のエピソード」を含むコンテンツシリーズを制作することができます。またはコンテンツを他のチャネルに配信することができます(Snapchatから Instagramへのクロスポストなどのように)。テレビが空いた時間帯を再放送で埋めるように、ファンのお気に入りを再投稿したり、商品を販売するためにコマーシャルを投稿することもできます。
コンテンツミックスとして繰り返すことが可能なフォーマットと、投稿のタイプをまず定義すると、投稿スケジュールにリズム感を与えながら、コンテンツを作成するのが容易になります。同時にオーディエンスに対して多様性と一貫性の両方を提供することができます。
フォローする価値のあるほとんどのSNSアカウントにおいて、一貫して情報発信されるということが、オーディエンスとの間の暗黙の約束として果たされています。
商品だけではなく、どのようにしたらターゲットオーディエンスに向けて価値ある情報を提供することができますか?
ソーシャルメディアでの存在感を維持するためには、投稿する内容だけでなく、リソース(時間、お金、創造性)をどのように割り当てるのかが非常に大切です。
コンテンツミックスの中には、事前に周到な計画が必要なもの、再現可能なもの、定期的にスケジュールできるアイデアもあります。
例えば、毎週火曜日にお客様の紹介文を特集し、毎週水曜日と金曜日に名言をシェアするとします。比較的簡単に振り分けることができるため、プロモーションビデオやブログ投稿などのより複雑なコンテンツを作成する間、SNSのスケジュールを埋めておくことができます。
また、コンテンツミックスには以下を組み込むことができます。
- ニュース:業界で今何が起こっているのか、または現在のトレンドに基づいた記事についての情報。
- インスピレーション:商品を使ったり、あるライフスタイルを追求する動機付けとなる世界中から引用したグラフィックや写真など。
- 教育:ブログやYouTubeからの面白い統計、レッスン指南、ハウツー記事などをシェアすること。
- 商品/宣伝記事:商品を使用しているときの高品質な写真、デモンストレーション映像、紹介文や機能の説明などは、売り上げを伸ばすという最終目標を達成するのに役立ちます。作成後に広告として使用することもできます。
- コンテストと景品:コンテストを行うことや、メールアドレスと引き換えに無料ダウンロードを提供することは、ビジネスオーナーとオーディエンスの双方にとって、商品以外にも価値を生み出せる素晴らしい方法の一つです。
- 顧客/インフルエンサー:お客様または彼らがフォローしている人たちを特集した動画など。
- 地域のイベント:地元密着型のビジネスの場合、ミートアップ、募金活動、セミナーなどを共有すること。
- Q&A:オーディエンスに質問をし、回答を引き出すような要求をしたり、お客様から寄せられるよくある質問に答えたりします。
- 舞台裏:商品がどのように作られているかや、ビジネスのために行っていることをシェアして透明性を提示しましょう。背後にいるリアルな人間についての情報を共有することで信頼を得て、創設者としてブランドを築いていくことができるでしょう。
まずは、5~7つのコンテンツの型を作成するところから考えてみましょう。販売を目的とした投稿だけでなく、商品のデモンストレーション映像のような制作に時間がかかる投稿と、素早く作成できる投稿との組み合わせによって、バランスの取れたコンテンツを目指します。そして、お客様に喜びを与え、SNS上のコミュニティの成長に繋がるような投稿をしましょう。
以下は、先ほど例に挙げたLEDシューズをダンサーや音楽フェスの来場者に販売するという例に基づいて、次のようなコンテンツアーキタイプから始め、バランスの良い組み合わせになるまで、それぞれを異なるゴール(カッコ内)に結び付けている例です。
- オンラインストアで人気の商品を紹介する投稿をする。(売上高)
- EDMカルチャーに関係のあるミームについて。(認識とエンゲージメント)
- トップ10音楽フェスや歌、その他のまとめブログ記事をシェアし、オーディエンスの意見を聞く。(エンゲージメントと需要の創造)
- YouTubeのクールなダンス動画をシェアする。(オーディエンスの構築とエンゲージメント)
- Spotifyで人気のある曲をシェアする。(エンゲージメント)
- 特定の商品機能を強調して表示する。(売上高)
- お客様の投稿によるダンス動画や写真をシェアし、タグ付けする。(エンゲージメント、売上高、需要の創造)
上手くいかないアイデアもあるかもしれませんが、バズるものもあるかもしれません。ここでのポイントは、明確な目標を持ったコンセプトを考え、テストすることにあります。
また、変化を加えて、売上を上げるための投稿に偏らないようにしましょう。新しいフォロワーがアカウントを訪れた際のブランドに対する認識は、最後の3~6投稿(プラットフォームによって変化あり)によると思われます。そのすべてが商品やサービスを明らかに販売しようとしているの投稿である場合、訪問者をかえって遠ざける可能性があります。
注意:SNS上の投稿は、自身のチャネル、他社のチャネルでも繰り返し投稿、拡散、宣伝される可能性があります。特に特定の投稿がトラフィック、エンゲージメント、売上高を上昇させることが証明されている場合は、積極的に再投稿を検討してみる価値があるかもしれません。
コンテンツミックスの例として、SNSで成功しているブランドから拝借できるアイデアがありますのでいくつかご紹介します。
お客様にコンテンツの提供を依頼する
Luxy Hairは、ヘアエクステンションを販売するために、ブログやYouTubeでの教育コンテンツを柱にしています。これらは制作に時間がかかるものです。
同時にウェブサイト及びマーケティング上のコミュニケーションでは、インスタグラムにおいてお客様にビフォーアフター写真をブランドのハッシュタグ付きでシェアすることを奨励しています。これらの写真は、ShopifyのInstagramアプリで、Luxy自身のインスタアカウントまたはショップでシェアされます。
SNSで商品がシェアされることを切に願うならば、お客様にスポットライトを当てるためにタグ付けし、自身のSNS投稿に利用できるソーシャルコンテンツを引き出すことも可能です。
使用中の商品のショットを投稿する
SNSのマーケティングミックスにおいて、多様性があるのは素晴らしいことです。しかし、例えば一種類の投稿のアーキタイプだけしか持っていなくても、一貫性を持って公開されているならば、オーディエンスの拡大に大きな効果をもたらすことも可能になります。
Letterfolkのインスタグラムは、投稿したテーマを発展させていくことで、長期的に見れば、エンゲージメントを損なうことなく投稿ための作業時間を減らせるという素晴らしい例です。ほぼすべての投稿が同じテーマの元になされていて、主力商品であるレターボードの写真には、関連性のある引用が示されています。
そして、彼らはこの戦略によって成功しています。一度の投稿でいくつかの目標を同時に達成できるからです。例えば…
- 投稿に関連性を持たせてハイレベルなエンゲージメントを作る。
- 明確さと一貫性を伴うことよってフォロワーを増やす。
- 実際に使用されている商品を見せることで、売り上げを伸ばす。
一度の投稿でいくつかの目標を達成するべく、独自のコンテンツフォーマットをどのように開発できるかを考えてましょう。
ターゲットオーディエンスに関連したユーモアを利用する
面白い投稿は、オーディエンスに関心を持ってもらうために大変役立ちます。ユーモアがブランドにとって役立つならば、SNSマーケティングに、笑いを引き出すコンテンツのためのスペースを確保しましょう。
Squatty Pottyはその素晴らしい例です。主力商品である便器(トイレでの姿勢を最適化するための商品)を真面目に売り込むのが難しいと思われるような場合でも、代わりにミームや面白いビデオといったバイラルコンテンツフォーマットを利用して、Facebookやその他のチャネルに参加しています。
もし特定のジョークを使った投稿が多くのリアクションをもたらした場合、さらに多くのオーディエンスにリーチするためにその投稿に広告資金を投入する価値が生じます(インターネット上で、笑い以上に広がりやすいものはないのです)。
現実にはソーシャルチャネルごとにカスタマイズされた高品質なコンテンツを制作する時間や資金がないといったこともあるでしょう。いくつかの小さなアイディアを実験することから始めましょう。定期的なスケジュールを維持し、投稿の結果を管理している限り、時間の経過とともにコンテンツミックスを調整することができます。
その他のヒントとリソース
- 視覚的であること:デザイナーやビデオエディターでなくても、共有可能なコンテンツを作成することは可能です。Canva(ソーシャルグラフィック)、Adobe SparkまたはLumen5(ビデオ)、Meme Generatorなどの無料ツールを使用してコンテンツを作成できます。
- 常に目標を定める:コンテンツミックスの各投稿を、ターゲットオーディエンスと目標に必ず結び付けましょう。何を測定すれば良いかを知ることは、特定のアイディアの成功を評価し、戦略を長期に渡って知らせるために役立ちます。
- キュレーションにより作成する:コンテンツの作成で圧倒されないよう、コンテンツのキュレーションとリミックスも試みてみましょう。オリジナル情報源にタグとクレジット付けることを忘れずに、著作権などの扱いに自信がない場合は必ず許可を求めてください。
ソーシャルメディア戦略のためのチャネルに優先順位を付ける
Facebook、Instagram、Twitter、LinkedIn、Pinterestなど、ブランドの存在感を築くための場所はたくさんあります。
しかしながら、SNSを始めたばかりの時には、以下二つの間違いを犯しやすいので注意しましょう。
- 維持できる以上のチャネルで存在感を築こうとすること
- チャネルを同等に扱うことでそれぞれの強みを活かせなくなること
チャネルを増やせば、管理すべきものもまた一つ増えるということです。最初に特定したターゲットオーディエンス、そしてコンテンツアーキタイプと目標に基づいて、チャネルに優先順位を付ける必要があります。それには、各チャネルの長所と短所を理解することから始めます。
以下、最も人気のあるSNSのチャネルについてご説明しますが、たくさんのソーシャルサイトがあるので、全てを網羅できるリストとはなっていません。
Facebook:Pay-to- Promotion(報酬制プロモーション)と自身のウェブサイト
Facebookのような企業向けのソーシャルチャネルはほとんどありません。Facebook販売機能、カスタマーレビューを追加する機能、カスタマーサービスを提供するのに使用できるメッセージリンク機能があるのに加えて、Facebookは幅広い消費者によって最も広く使用されているソーシャルメディアアプリの一つです。
しかし、最大の欠点は、投稿を宣伝するためにお金を支払わなければ、たとえお客様がそのページに「いいね!」を押してくれたとしても、多くの人たちにリーチすることができないということです。
とは言え、Facebookは、SNSを広告に利用するための、非常に強力な方法となり得るでしょう。ターゲットを絞った広告を、理想とするお客様に向けて配信することが可能な情報データベースです。バイラルビデオのように、エンゲージメント(いいね!、シェア、コメント)を生み出すよう設定されたコンテンツは、一般的に広告費用を下げることができるので、このことは覚えておきましょう。
Instagram:熱心なフォロワーとインフルエンサー
Instagramでは、バラエティ豊かなビジュアル媒体を通して、フォロワーを獲得することに集中できます。
Instagramの広告とインフルエンサーマーケティングに集中するという有料の選択肢もありますが、Facebookと異なり、宣伝のためにお金を払うことなくても、良い結果を得ることが可能です。
しかし、ここもFacebookと違うところですが、ユーザーの多くが若い年代なので、ターゲットとするお客様がこれよりも上の年齢である場合、あまり効果を発揮しないかもしれません。
Instagramではハッシュタグによって探せる写真や動画を投稿することができます。さらにストーリーズやライブ機能を使えば、それらを24時間保存したり、リアルタイムで共有することも可能です。これによって、投稿に一貫性と明確性を持たせながら、ストーリーを使用してアイデアを試したり、よりカジュアルでパーソナルなクオリティを与えるビジネスの舞台裏を垣間見ることもできます。
Twitter:ネットワーキングとニュース
Twitterの最大の強みは、世界中の声に耳を傾けられることです。多くのブランドにとって、販売のためのチャネルとしては強力ではないかもしれませんが、ブランドの個性を表現するのには役立ちます(例:WendysやMoonpieのアカウント)。
代わりにTwitterは、他のブランドやジャーナリストとのネットワーキング及び潜在的なお客様との小規模なつながりをもたらします。コンテンツミックスの一つに含まれている場合、多くのユーザーはニュースのプラットフォームとしても頼りにしています。
Pinterest:特定分野の高い購買意欲
Pinterestは、SNSというよりも、検索エンジンに匹敵するものですが、特にECブランドの間では、企業のソーシャルメディアマーケティングミックスの中に含まれていることがよくあります。他のSNSプラットフォームよりも、実際に商品を購入しようとするユーザーがPinterestを訪れることが多いためです。
他のチャネルとは異なり、Pinterestは主に可処分所得を持つ女性の大部分(70%)からなる明確に定義されたユーザースペースがあります。すべてのブランドに効果的というわけではありませんが、彼女たちのための商品に適したプラットフォームとなっています。ファッション、手工芸品、インテリアや装飾などを扱っているのであればぜひ利用してみましょう。
もし、さらに詳しい情報を知りたかったらこちらの記事をご覧ください。
LinkedIn:会社概要とプロフェッショナルネットワーク
LinkedInの最大の強みは、プロフェッショナルのためのソーシャルネットワークとして活用されていることです。職業によってターゲットオーディエンスを特定できるか、または扱っている商品やサービスを必要とする企業や業種があるならば、ここでの存在感を築く価値があるかもしれません。
LinkedInはまた、ネットワーキング、人材採用、リーダーシップの構築、ビジネス開発の機会の追求、パートナーとなるブランドや関心ある人たちへ働きかけるための、大変優れたプラットフォームです。
少なくとも、個人的なLinkedInのプロフィールをネットワーク用に設定し、会社のページを作成して、他の人たちがビジネスと従業員についてもっと知ることができるようにするだけの価値はあります。
追加のヒントとリソース
- コンテンツマーケティングのチャネルを検討する:時間と余力があれば、ブログやYouTubeのチャネルを開始して、SNS戦略に加えることができます。コンテンツマーケティングは、SNS戦略にも貢献できますし、SNSもまたコンテンツマーケティングのアイデア、写真その他に貢献するべく活用することができます。
- ポイント:最初に一つか二つのプラットフォームを学び、テストに時間をかけましょう。複数の平凡なチャネルよりも、一つの優れたチャネルを持っている方が良いのです。
- プロフィールを最適化する:ソーシャルメディアのプロフィールではお客様が必要とすると思われるすべての情報を記載してください。またすべてのプラットフォームにおいて同じユーザー名を使ってください。自分たちのビジネスやプロフィールを明確に示しましょう。適用できる場合は、必ずアバターとカバー写真を使用します。Canvaでは、各チャネルに適したサイズでこれらを作成できます。
SNSのプランを実行するためのプロセスの作成
ゴールや対象ユーザー、様々な異なるチャネルの使い方を理解した上で、それでは次にSNSのカレンダーの管理とスケジュール設定の枠組みを作成しましょう。用できるツールは多種多様ですが、コンテンツプランにはTrelloを使用し、スケジュール作成にはLater、HootsuiteまたはBufferを使用することをお勧めします。なぜなら、これらすべてにはかなりしっかりとした無料プランがあるからです。
アイデアの収集とコンテンツプラン
アイデアはしばしば突然やってきます。インスピレーションがやって来たときに、アイデアを集めて発展させるための場所が必要となります。Trelloは、アイデアをボードに保存するだけでなく、それぞれのアイデアにリンク、ファイル、メモを添付することができて非常に便利です。計画に最新の注意を払うためにも、また骨子を作成する際にも、柔軟に対応してくれます。
以前に設定したコンテンツアーキタイプは、投稿内容を計画する際に頼りになりますが、同時に新しいアイデアや機会によってそこから逸脱することも可能です。SNSには、やりながら反応を見て形を変えたりなどと、実験的な側面が常に存在します。
とにかく、アイデアのバックログを保存し、スケジューリングの準備ができるまでのプロセスをここではお伝えしたいと思います。
同じコンテンツを複数のチャネルに投稿する予定の場合は、コンテンツとコピーがそれぞれのチャネルに最適化されているかどうかを確認しましょう。実際に投稿をスケジューリングし始める際に簡単にアクセスできるよう、それぞれのチャネル固有のバリエーションを添付することができます。
コンテンツのスケジュール設定:いつ、どこで、どのくらいの頻度で投稿するか
ソーシャルメディアカレンダーのパイプラインにコンテンツがあるので、投稿をスケジューリングしましょう。コピー、画像、その他コンテンツに必要なものが揃ったら、次のようなツールを使用してスケジュールを作成することができます。
- Buffer:簡単な自動スケジューリング
- Hootsuite:積極的に他の人たちと交流したり、または「ソーシャルリスニング」が戦略の大きな割合を占めている場合
- Later:Instagramを中心にビジュアルソーシャルメディアブランドを構築している場合
では、一体どのくらいの頻度でそれぞれのチャネルに投稿するべきなのでしょうか? 答えは、最初はゆっくりと始めて、ルーティンを見出しつつ何が有効なのかを理解するにつれて、次第に高い頻度へ上昇していくことです。
中身の薄い情報を拡散したり、スパムと受け取られることは避けたいので、もし数日に一回しか投稿する時間しか持てないのであれば、それで良いでしょう。一日に一件の投稿をしてから、より高い頻度であっても特定のプラットフォームで良い結果が得られるかどうかをテストすることができます。
特定のオーディエンスにとって「ベストな投稿時間」は、試行錯誤を通してしか発見できないものです。人気の投稿時間は、季節やその他の要素によっても異なります。
人々がいつフィードをチェックするかについて考えましょう。例えば、朝、お昼休み、通勤中、就寝前などです。
さらに重要なことは、少なくとも一週間前に投稿をまとめてスケジューリングしておくことです。SNSの投稿がバックグラウンドで実行されている間、他のことに集中できるよう、一度に数時間をかけて一気に行いましょう。
やるべき仕事に時間を割くために、できることは自動化する
ソーシャルメディアマーケティングの効果を発揮させたいのであれば、単純にスケジューリングをして終わりではないという現実があります。
オーディエンスへの返信、コミュニティの管理、広告の掲載、もちろん時間をかけて作成する必要のあるコンテンツなど、他にも様々な責任が生じます。(準備ができればこれらを外部委託することも可能です。)
ソーシャルメディアマーケティングは、特に早い段階では、自分の時間をどのように過ごすかについて慎重に検討することを要求します
コンテンツの再利用や、有料プロモーションに資金を割り当てることで、コンテンツの作成に費やす時間を短縮し、自分の時間をどのようにさらに効果的に活用できるかを常に考えるようにしましょう。
追加のヒントとリソース
- テンプレートを作成する:連続的なシリーズを投稿する場合は、あらかじめデザインを作成したりテンプレートをコピーします。例えば、最も使用頻度の高いInstagramのハッシュタグを保存して、投稿時にいつでも使用できるようにしたり、写真に同じフィルターを適用し、一貫したルックスを保つことができます。
- カレンダーをチェックする:休日は、話題になりやすくタイムリーな投稿をする絶好のチャンスです。SNSマーケティングのアイデアを事前にブレインストーミングし、今後何が起きてくるかには特に注意しましょう。参照するために何か必要であれば、Sprout Socialにはハッシュタグホリデーを含む素晴らしいカレンダーがあります。
- チャネルごとに投稿を調整する:同じ投稿や画像を様々なソーシャルチャネルに共有できますが、投稿するチャネルのコピー、画像、動画を最適化するためには時間をかけましょう。
- 積極的な対話のための時間を作る:ソーシャルメディアは双方向であり、上手く機能させるためには、コンテンツのオンオフを問わず、他の人たちと交流する必要があります。投稿にコメントしたり、コミュニティの人たちにツイートしたり、ソーシャルネットワーク上で社交的になることを意味します。
最良の計画とは、何度も見直し改善されるもの
当然ですが、SNSは個人のユーザーとして利用するのと、ビジネスオーナーまたはマーケターとして利用するのとでは大きく異なります。
ビジネスオーナーとしてのゴールは、それに費やす時間、お金、努力からプラスの利益を得ることです。一つ一つのアクションに対する明確な意図が必要です。
SNSの戦略とは、自発的に仕掛ける積極的な計画です。しかし、日々変化してゆくこのような場では、アルゴリズムの更新、新しいチャネル、常に新しいものを求めるオーディエンスなどに対して柔軟性である必要があり、インターネットの動向を常に把握していなければなりません。
こうして多くの物事は変化し続けますが、次の3つのことは消えることはありません。それは、本物であること、オーディエンスを楽しませること、そして疑問が生じた際には、推測しテストをして学習することです。
最後に、ShopifyのSNSのスペシャリストであるBrent Sitirling氏に対し、経験を共有してくれたこと、新しいブランド及び確立されたブランド双方に向けたソーシャルメディア戦略の構築方法をこと共有してくれたに深く感謝します。
原文:Braveen Kumar