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ノートパソコンで小規模ビジネス向けローンの申し込みを行っている女性。

Shopifyアプリ公開パーフェクトガイド:アプリエコシステムに上手に参加する方法

Shopifyパートナーの皆さんの中には、「こんなアプリがあったらよりマーチャントは幸せになれるのに」と思ったことがある方がいらっしゃると思います。そしてご自身、もしくは自分の会社やチームの仲間がプログラミングのスキルを持っている場合、そのアプリを自分達で開発しShopifyアプリストアに公開して、たくさんのマーチャントを助けようという意欲を持たれているかもしれません。

この記事では、そういったShopifyのアプリエコシステムにこれから参加したいパートナー向けに、Shopifyアプリを公開する手順やTIPSをまとめてみました。

Shopifyアプリの公開には、開発、申請、プロモーションと実施すべきことがたくさんありますが、それらの詳細は適宜適切な情報へのリンクを提供しつつ、この記事を見れば公開までの道のりがまるっとわかるガイドとして作成してあります。

それでは、Shopifyアプリ公開のパーフェクトガイドをみてみましょう。

0. どんなアプリが求められているか?

日本向けのオンラインコミュニティ(フォーラム)にはアプリやテーマの要望を集めた部屋があります。まだどんなアプリを作りたいか定まっていない場合は、これらのリストを探索してみたり、気になるキーワード(「ポイント」や「送料」など)を検索窓に打ち込んで検索してみましょう。パートナーやマーチャントがどんなアプリを求めているかのヒントが得られるかもしれません。

もちろんShopifyアプリストアを検索してみて、自分のアイディアと類似するアプリがないか、ある場合は実際にインストールしてみて仕様を確認するのも有効な手段です(たとえ類似するアプリがあったとしてもそれが日本語対応されていない場合は、日本のアプリパートナーが日本に適したものを作る価値は十分にあります)。

1. Shopifyパートナーへの登録とアプリ開発

どんなアプリを公開するか決まったら、まずその提供者となるShopifyパートナーへの登録と、アプリの本体となるシステム開発が必要です。これらについては以下の記事に必要なことがまとめてありますので、 まずはこちらをお読みください。

開発の途中で行き詰まったり疑問が生じた場合は、オンラインコミュニティの技術的なやQ&Aパートナー向けのグループなどで質問してみましょう。

2. アプリのマネタイズ戦略を決める

Shopifyアプリは無料で提供することもできますが、ほとんどの場合開発コストの回収や収益確保のために有料で出すことが多いと思います。その際は、どういった課金モデルが自身のアプリに適切か事前に検討することが大切です。Shopifyアプリの課金を理解するには以下の記事が有用です。

3. アプリ公開の規約や条件を確認

せっかく作ったアプリもそもそも規約に違反していたり、仕様が条件を満たしていないと公開はできません。開発と並行して事前にアプリが公開可能かどうか確認することをお勧めします。特にStorefront APIを使うアプリや他のモールや販売機能と連携するアプリは販売チャネル化する必要があり、 固有の規約や条件があります。また、新しく追加されたTheme app extensionsCheckout app extensionsにはそれぞれUXガイドラインがあり、これらに違反しているUXは審査で却下されることもあります。これらについては以下の公式ドキュメントを参照してください。

※パートナー規約については、日本のパートナー向けに以下のブログでも解説をしております。これまでよく見受けれた規約違反をまとめておりますので、アプリ公開の前に必ずご一読ください。

アプリパートナーが初めての公開でつまずく点は主に以下です。

  • アプリ公開で満たすべき要件の「Prohibited app types」に違反している(独自決済機能を提供するアプリや、セッショントークンを使わない埋め込みアプリの提供など)
  • アプリ公開で満たすべき要件の「Installation and setup」内の「Authentication」に違反している(OAuth認証画面の前に外部のログイン画面が挟まれる、アプリ設定のURLからOAuth認証へリダイレクトさせる実装が入っていない、古い管理画面のURLを使っている、表示速度が遅い、など。詳細は、こちらこちらをご覧ください)
  • アプリ公開で満たすべき要件の「App listing」内の「Pricing」に違反している(アプリ自体は無料だが、アプリから連携する外部サービスで課金が発生し、それがBilling APIを使わない外部課金として認められない→Billing APIの利用を求められる)
  • アプリ公開で満たすべき要件の「Security and merchant risk」内の「Security」に違反している(iFrame保護のためのセキュリティヘッダーがないなど)
  • アプリ公開で満たすべき要件の「Data and user privacy」に違反している(GDPR webhooksが設定されていないなど)
  • アプリ公開で満たすべき要件の「App listing」やその他の項目内のテキストの使用方法に違反している(アイコンへのテキストの埋め込み、「Shopify」のURLやアプリ名への使用など)
  • 販売チャネルに必要な要件の「Sales channel requirements」の表の内容に違反している(1st partyでありかつ追加契約を結ぶことが必要な仕様であるにも関わらず、3rd partyとして開発、提供しているなど)
  • Chromeのシークレットモードで利用した時に操作不能となる(シークレットモードに対応しない場合は、その旨を示すメッセージを入れるなどして操作を可能にする必要があります)
  • クッキー由来のエラーが発生する(こちらのブログにあるような方法やこちらの公式ドキュメントにある対応を施して、クッキー由来のエラーをなくす必要があります)
  • App Bridge以外のポップアップやリダイレクトが使用されている(JavaScriptのポップアップはブロックされる可能性があるためApp Bridgeのモーダルを使うことが推奨されます。また、インストール後に管理画面から離脱せず外部サイトにリダイレクトさせる場合は、App Bridgeのリダイレクトを使う必要があります。管理者向けの埋め込みアプリを開発する場合は、あらかじめApp Bridgeを使って実装することをお勧めします)
  • Theme app extensionsやCheckout app extensionsのUXガイドラインに違反している(上記のガイドラインをよくお読みください。また、上記のガイドラインを共有された場合は、テーマへのコード挿入ではなくて、これらのextensionsを使うように案内されている場合もあります)

 4. アプリのリストを設定する

アプリ開発が完了したらいよいよアプリ公開の申請を行います。アプリ公開の申請は、パートナーダッシュボード内の該当アプリの「アプリのリスト」メニューから行います。

パートナーダッシュボードのアプリ管理の「アプリのリスト」メニュー
 
このメニューから各言語ごとのリスト(アプリストア上の掲載内容)を作成し、最後に「Submit app」ボタンを押すことでレビューチームに申請が送られます。
「アプリのリスト」メニューの提出ボタン
 
操作はこれだけですが、この各言語のリストの設定が重要になりますので、いくつか大事な点をみてみましょう。アプリの公開申請の詳細は以下の公式ドキュメントを参照してください。
   

リストは必ず各言語ごとに作成し、どの言語をプライマリーにするか決める

リストは言語ごとに作成され、どの言語のリストをプライマリー(リストが作られていない言語のアプリストアにはこのリストが表示されます)にするか決める必要があります。各言語に共通する項目(料金設定、トラッキング、インストールフロー、レビューチームへの説明など)はプライマリーでのみ設定できます。アプリを複数言語(日本語と英語など)で提供する場合は、必ずその言語数分リストを作成し、言語で異なる部分は各リストに設定します。以下のようなことは望ましくありません。

  • プライマリーのリストに全言語の説明(日本語と英語など)を混在させる
  • 各言語のリストにその言語ではない検索キーワードを設定する(「マーケティング」と「Marketing」を日本語のリストの検索キーワードに設定するなど) 

各言語ごとのリスト(この例では日本語のリストがプライマリー)

リストの項目は可能な限り全て設定する 

リストの項目は必須のものとOptionalな必須でないものがありますが、必須でないものもできるだけ設定することをお勧めします。以下は特にアプリの訴求や発見のために重要な項目ですので適切な内容を設定してください。

  • 検索キーワード(日本語のリストには日本語の検索キーワードを設定することで日本語で検索された場合のヒット率が上がります)
  • プロモーションビデオ(アプリの概要をわかりやすく説明したビデオがあるとマーチャントが利用しやすくなります)
  • 主な利点(要点をつけることでマーチャントがアプリの内容を理解しやすくなります。テンプレートがあるので活用しましょう)
  • 特集用のバナー(スポットライトに選出された際に必要なバナーです。テンプレートがあるので活用しましょう)
  • デモストアのURL(ストアフロントに機能を追加するアプリの場合はサンプルストアを提供することで機能や効果が理解されやすくなります)
  • トラッキング(GoogleやFacebookのトラッキングIDを設定することで、アプリストアの掲載ページへの流入経路を測定し、プロモーションの改善に役立ちます)
  • 地理的要件(アプリをインストールできるマーチャントの拠点となる国や利用している通貨を制限することもできます。デフォルトではアプリは世界中の全てのマーチャントに公開されます)

アプリの審査用の説明を詳しく記述する

プライマリーリストの最後の項目のアプリの審査用の説明は、なるべく詳しく分かりやすく説明してください。この記事の執筆時点で審査チームとのコミュニケーションは英語となるため、可能であれば英語で説明を記載した方が審査がスムーズに進みます。以下は推奨される方法です。

  • インストールから初めの設定などを解説した動画やスクリーンショットを用意して、アクセス可能なリンクとして説明に貼り付ける(英語のキャプションがあればなおよし)
  • アプリが提供する機能や価値を簡潔に説明する
  • 外部サービスに連携するアプリの場合は、そのサービスの内容や動作確認に必要なテストアカウント(IDとパスワードなど)の情報も記載する

5. アプリの公開申請をする 

リストの設定が終わり準備が整ったら前述の提出ボタンを押して公開申請をします。するとリストで指定した連絡先に通知が行われ、アプリの審査が開始されます。アプリの審査プロセスについては以下の公式ドキュメントとパートナーの実体験が記載されているゲストブログを参照してください。

申請のステータスの確認や、審査担当と直接メールを交わしたい場合は、パートナーダッシュボードの「サポート」メニューから「パートナーサポートに問い合わせる」を選択して遷移するサポートメニュー(英語)からお問合せください。

6. 公開後のプロモーションと改善

上記の過程を経て晴れてアプリが公開された方、おめでとうございます!ただし、これで終わりではありません。アプリをより多くのマーチャントに使ってもらうためには適切なプロモーションと継続的な改善が必要です。以下はそれらを効果的に行うためのTIPSです。

  • PRやブログでの紹介(公開したアプリを自社のブログなどで紹介することでアプリの露出が高まります。アプリストア内の検索対策も重要ですが、検索エンジンからの流入も稼げるようにしましょう。※パートナーがPRを出す場合は事前にShopifyのレビューを受ける必要があります。PRを出される方は、二週間ほど前を目安に、こちらのフォームからレビューの申請をしてください)
  • イベントでの紹介マーチャント向けのイベントや、パートナー向けのグループで公開したアプリを紹介することで口コミ的な広がりや有益なフィードバックを受けることができます)
  • レビューを獲得するこちらのブログに記載されているような適切な方法でレビューを増やすことはアプリストアでの露出に貢献します)
  • サポートを充実させるアプリストアのサポートの質をあげることで、アプリの信頼が増しウェブ上での拡散や良いレビューにつながります。※特にレスポンスタイムは2営業日以内に保つようにしましょう
  • アプリのリストを最新に保つ(アプリの機能やUI、料金プランが変わった時は忘れず各言語のリストも更新しましょう。注意:リストを更新して保存した後は前述の提出ボタンを忘れずに押しましょう!これをしないとアプリストアには反映されません)
  • パートナーフレンドリーアプリにする(有料でも開発ストアにインストールできるパートナーフレンドリーアプリにすることで、パートナーが検証しやすくなりインストールが増える可能性があります。詳しくはこちらの公式ドキュメントを参照してください)
  • フォーラムで回答する(自身のアプリが提供する機能を探しているマーチャントやパートナーがフォーラムで質問をしている可能性があります。こちらのブログを参考にして関連する投稿がされた場合はアプリを提案してみるのも1つの手です)
  • アプリクレジットを活用する(こちらのブログで触れられているアプリクレジットを適切に利用することで、特定利用者や期間限定の割引などを施すことができます)

その他のTIPSは、こちらの公式ドキュメントに記載されていますので参照してください。

こちらの記事も参考にしてください:

アプリマーケティングを成功させる11の方法

日本向けおすすめShopifyアプリを活用して、ビジネスも加速させよう!

7. 公開アプリの運用の注意事項

公開したアプリを運用していく上での注意点を以下に挙げました。困った時に見返してみてください。

  • アプリのカテゴリが実際と異なっている場合はこちらのページを参考に、リンクされているフォームから変更依頼を出しましょう。アプリのカテゴリは公開時にShopifyにより決定されますが、アプリストアのパーソナライズや露出に影響しますので、正しく設定されていることが望ましいです(ただし、上記ページにあるように最終判断はShopifyに委ねられますので、要望が必ず通るわけではないことをご了承ください)。
  • パートナーアカウントの変更やアプリの移管が必要になった場合(社名変更、吸収合併による新規アカウントの作成やアプリ事業の譲渡など)は、前段のパートナーダッシュボードのサポートメニューからご依頼ください。
  • APIなどのシステム不具合の報告も、同じくパートナーサポートの問題報告のメニューから行なってください。

さて、Shopifyアプリ公開のパーフェクトガイドはいかがでしたでしょうか?Shopifyのエコシステムはマーチャントだけではなくパートナーも幸せにするものです。たった今革新的なアプリのアイディアを閃いたあなた、まずは下記のパートナー登録をお忘れなく! 

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よくある質問

潜在ニーズのあるShopifyアプリを知る方法は?

日本向けのオンラインコミュニティにはアプリやテーマの要望を集めた部屋があります。これらのリストを探索してみたり、気になるキーワード(「ポイント」や「送料」など)を検索窓に打ち込んで検索してみると、パートナーやマーチャントがどんなアプリを求めているかのヒントが得られるかもしれません。

Shopifyアプリストアを検索してみて、自分のアイディアと類似するアプリがないか、ある場合は実際にインストールしてみて仕様を確認するのも有効な手段です(たとえ類似するアプリがあったとしてもそれが日本語対応されていない場合は、日本のアプリパートナーが日本に適したものを作る価値は十分にあります)。

アプリ開発の参考になる情報はありますか?

以下の記事には、必要なことがまとめてあります。 まずはこちらをお読みください。
開発の途中で行き詰まったり疑問が生じた場合は、オンラインコミュニティの技術的なQ&Aで質問してみましょう。

Shopifyアプリのマネタイズについて知りたい

Shopifyアプリは無料で提供することもできますが、開発コストの回収や収益確保のために有料で出す場合は、どういった課金モデルが自身のアプリに適切か事前に検討することが大切です。Shopifyアプリの課金を理解するには以下の記事が有用です。

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