顧客や見込み顧客のメールアドレスを収集することは、リードの獲得や、継続的なコミュニケーション、販売促進に効果的です。
本記事では、メールアドレスの収集方法やポイント、注意点について解説します。メールアドレスの収集に利用できる無料のツールも紹介するので、自社に合った方法を選ぶ際の参考にしてください。

メールアドレス収集とは
メールアドレス収集とは、ウェブサイトやSNSなどを通じて、顧客や見込み顧客のメールアドレスを取得することです。収集したメールアドレスは、メルマガの配信やキャンペーンの案内、新商品の告知などに活用できます。また、登録者の興味や属性に合わせた情報やオファー、役立つコンテンツ、最新情報、ブランドの舞台裏などを発信することで、ブランド構築にもつなげられます。

メールアドレスを収集する方法
企業が実践しやすいメールアドレスの主な収集方法は次のとおりです。
- 購入時にメールアドレスの登録を促す:ECサイトなどで商品を購入する際に、メールアドレスを入力してもらいます。購入確認や発送通知などの連絡にもメールアドレスを使用するため、自然な流れで収集しやすい方法です。
- ウェブサイトに登録フォームを設置する:ウェブサイトにメールアドレスの登録フォームを設置し、訪問者に登録を促します。ページ内にフォームを埋め込む方法や、ポップアップで表示する方法もあります。商品やサービスを検討しているタイミングで登録を促すことで、見込み顧客のメールアドレスを収集しやすくなります。
- セミナーや展示会を活用する:セミナーやウェビナーの申し込み時にメールアドレスを入力してもらうことで、参加者の情報を収集できます。また、展示会などで受け取った名刺からメールアドレスを収集する方法もあります。
- アンケートやキャンペーンを活用する:アンケートやキャンペーンの応募時にメールアドレスを入力してもらう方法です。クーポンや景品などの特典を用意することで、登録を促しやすくなります。
- 会員登録時にメールアドレスの入力を求める:サービスやECサイトなどの会員登録時に、メールアドレスを入力してもらう方法です。登録完了のお知らせやサービスに関する情報などをメールで届けられるため、顧客との継続的な接点を作ることにもつながります。

メールアドレス収集を成功させる7つのポイント
1. 小さなイエスを獲得する
メールアドレスの入力を促す前に、簡単な質問で「小さなイエス」を獲得するマイクロイエスの手法を取り入れることが効果的です。たとえば、「初回購入限定の10%オフを受け取りますか?」といった、ユーザーが答えやすい質問を先に提示します。いきなりメールアドレスの入力を求めるよりも、段階的に登録を促しやすくなります。
2. 入力項目をシンプルにする
メールアドレスの登録フォームでは、必要以上に多くの情報を求めず、入力項目をシンプルにします。メルマガやキャンペーン情報、新商品の案内など、登録後にどのような情報が届くのかを明確に示すことも大切です。フォームの目的とCTAをそれぞれ1つに絞ることで、ユーザーが迷わず登録しやすくなります。
3. 複数の場所から登録できるようにする
メールアドレスの登録フォームは、ウェブサイト内の1か所だけに設置するのではなく、複数の場所に設置することが大切です。ユーザーが自分に合ったやり方で登録できるよう、ポップアップやフローティングバー(画面上に固定表示するバー)だけでなく、ページ内に埋め込むフォームや専用のランディングページなどを活用しましょう。
4. 登録するメリットを提供する
メールアドレスの登録を促すには、ユーザーにとってのメリットを用意しましょう。たとえば、ECサイトでは初回購入時の割引や特典を設定したり、限定コンテンツやセール情報を先行して案内したりすることで、登録するきっかけを作れます。
デジタルコンテンツやサービスを提供している場合は、役立つPDFなどの無料コンテンツを登録特典として提供する方法も有効です。自社の商品やサービスに合わせて、ユーザーにとって魅力的な特典を用意することが大切です。
5. 登録を促すタイミングを考える
メールアドレスの収集では、どのような方法で登録を促すかだけでなく、タイミングも重要です。ウェブサイトを訪問した直後にポップアップを表示すると、コンテンツを見る前にユーザーが離脱することがあります。
たとえば、記事を読み終えたあとや購入を検討しているときに登録フォームを表示したり、ページを離れる直前にポップアップを表示したりする方法があります。ユーザーの行動に合わせて、適切なタイミングで登録を促しましょう。
6. 適切な指標を確認する
メールアドレスを収集したあとは、メールがどの程度読まれ、行動につながっているかを分析しましょう。たとえば、開封率、クリック率、配信停止率などを確認することで、メールマーケティングの効果を把握できます。
登録者数が多くても、メールが開封されなかったり、リンクがクリックされなかったりすれば、十分な成果にはつながりません。収集したメールアドレスの数だけでなく、配信後の反応も含めて成果を評価しましょう。
7. ウェルカムメールを配信する
メールアドレスを登録したユーザーには、登録直後にウェルカムメールを配信しましょう。登録のお礼やブランドの紹介、商品情報、特典などを複数回に分けて届けることで、登録者の関心を維持しやすくなります。
登録後すぐにメールを配信することで、ユーザーが登録した目的を忘れることも防げます。メールアドレスを収集して終わりにせず、その後のコミュニケーションが大切です。

メールアドレスを収集する際の注意点
関連法令を遵守する
メールアドレスを収集する際は、個人情報保護法などの関連法令を遵守することが重要です。メールアドレスは、ユーザー名やドメイン名から特定の個人を識別できる場合や、他の情報と容易に照合して特定の個人を識別できる場合、個人情報に該当します。個人情報に該当するメールアドレスを取得した場合は、個人情報として適切に管理することが求められます。
特に、ウェブサイトの入力フォームなどを通じて本人からメールアドレスを直接取得する場合は、原則として利用目的をあらかじめ明示する必要があります。たとえば、メルマガの配信やキャンペーンの案内など、メールアドレスを何に利用するのかを具体的に示しましょう。入力フォームやプライバシーポリシーなどに利用目的を分かりやすく記載しておくことが大切です。
自社と顧客の負担を考慮する
自社の作業負担と顧客の入力負担のバランスを考えることが大切です。顧客に過度な情報入力を求めたり、メールアドレスを何度も入力させたりすると、煩わしさや不信感につながり、登録を途中でやめてしまう可能性があります。
一方で、入力項目を必要以上に減らすと、収集後に情報を整理するための自社の作業負担が増えることもあります。メールアドレスの収集方法を選ぶ際は、顧客が無理なく登録できることと、自社が効率的に情報を管理できることの両方を考えましょう。
費用対効果を考慮する
メールアドレスの収集方法によって、必要な費用や作業時間は異なります。たとえば、登録後の処理を自動化する場合はツールの導入費用がかかる一方、人手で対応する場合は担当者の作業時間が必要です。
メールアドレスの収集方法を選ぶ際は、導入や運用にかかる費用だけでなく、作業時間や得られる効果も含めて費用対効果を検討することが大切です。自社の予算や業務量に応じて、コストパフォーマンスの高い方法を選びましょう。
メールアドレスの収集量に応じて管理方法を選ぶ
メールアドレスの収集量に応じて、適切な管理方法を選ぶことが大切です。少量であれば手動でも管理できますが、大量のメールアドレスを収集する場合は、入力ミスや更新作業の負担が増える可能性があります。また、顧客情報の分類や分析など、収集したデータを十分に活用することが難しくなる場合もあります。
大量のメールアドレスを効率的に管理するには、顧客情報を一元管理できるツールの導入も有効です。ツールを選ぶ際は、有料か無料かを問わず、必要な機能が備わっているか、自社の事業目的に適しているかを確認しましょう。
メールアドレス収集におすすめのツール3選
Shopify Forms
Shopify Formsは、Shopifyストアにポップアップやインラインフォームを設置し、メールアドレスを収集できるフォーム作成アプリです。Shopifyを利用している場合は追加料金なしで利用できます。フォームを表示する場所やタイミングを設定できるほか、登録特典としてクーポンコードを提供することも可能です。取得したメールアドレスは、Shopify Messaging(メッセージング)などと連携し、メールマーケティングに活用できます。
Shopify Messagingでは、メールの開封率やクリック率、配信停止率などを確認でき、メール経由の注文数や売上も把握できます。そのため、メールアドレスの収集後にメールマーケティングの成果を分析したい場合にも適しています。
HubSpot
HubSpotのフォーム作成ツールは、ウェブサイトに設置するフォームを無料で作成でき、ユーザーのメールアドレスなどの情報を収集できます。フォームから送信された情報はHubSpotのCRMに自動登録されるため、収集した顧客情報を一元管理しやすいことが特徴です。さらに、フォローアップメールの自動送信やスパムによるフォーム送信の除外にも対応しており、メールアドレスの取得から、その後のフォローアップまで効率化できます。
formrun
formrunは、ウェブサイトにフォームを作成し、メールアドレスなどの顧客情報を収集できるフォーム作成ツールです。収集した顧客情報は一元管理でき、フォームへの回答に対するフォローアップやメール配信にも対応しています。気軽に試せる無料プランも用意されているため、メールアドレスの収集から顧客情報の管理までまとめて行いたい場合に適しています。
また、顧客情報をもとに、属性やステータスなどに応じて配信対象を分けるセグメント配信も可能です。メール配信後は開封率、リンククリック率、エラー率などを確認できるため、メールアドレスを活用したメールマーケティングの効果測定にも役立ちます。
まとめ
メールアドレス収集は、購入時やウェブサイトのフォーム、セミナー、キャンペーンなど、顧客との接点を活用して行えます。収集方法を選ぶ際は、自社の作業負担と顧客の入力負担、費用対効果、収集量などを踏まえ、適切な方法を選ぶことが大切です。
また、メールアドレスを収集する際は、個人情報保護法などの関連法令を遵守し、利用目的を適切に示したうえで取り扱いましょう。メール配信後は、開封率やクリック率などの指標を確認し、配信状況や反応を把握することも重要です。自社の目的や必要な機能に合ったツールを選び、収集したメールアドレスを適切に管理して、メールマーケティングに活用しましょう。
メールアドレス収集に関するよくある質問
メールアドレスを自由に収集していいの?
メールアドレスを自由に収集して、利用できるわけではありません。フォームなどでメールアドレスを収集する場合は、利用目的を明確に示すことが重要です。メルマガ配信などに利用する場合は、その旨を本人が確認できるようにしましょう。
メルマガを送るには同意が必要?
広告や宣伝を目的とするメルマガは、原則として事前に本人の同意を得る必要があります。ただし、一定の例外があるため、メールの内容や取得方法に応じて関連法令を確認しましょう。
メールアドレス収集ソフトとは?
メールアドレス収集ソフトとは、ウェブサイトなどにフォームを設置し、ユーザーからメールアドレスなどの顧客情報を収集して管理できるツールです。Shopify Forms、HubSpot、formrunなどがあります。




