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亀田製菓のパーソナルコマース 多様化するお客さま層との長期的な関係構築に必要不可欠だったこと【アドテック東京2022レポート】

息の長いおやつとして知られる「亀田の柿の種」をはじめ、数々の米菓を手がける亀田製菓は先日、Shopify Plusを活用した公式ECサイト「亀田製菓通販いちば」のリニューアルオープンを果たしたばかり。刷新されたサイトには、同社製品をはじめグループ企業の防災食、グルテンフリーの米粉パンまで多彩な製品が並びます。

このセッションでは、亀田製菓株式会社事業開発部通販チーム シニアマネージャー佐野扶美枝氏と、Shopify Japan シニアアカウントエグゼクティブ 香山克彦氏が多様化するユーザーへのアプローチ方法、サイト刷新で期待されるOne to Oneコミュニケーションの詳細についてディスカッションしました。

<目次>
1. 誰もが知る「亀田の柿の種」の亀田製菓がEC参入を決めたワケ
2. One to One戦略に必要なプラットフォームを求めて
3. Shopify Plusは誰もが使いやすいのもメリット
4. 充実したサポートで日々の課題もスムーズに解決
5. 今後の越境EC展開に向けて

1. 誰もが知る「亀田の柿の種」の亀田製菓がEC参入を決めたワケ


ご存じ「亀田の柿の種」「ハッピーターン」といったロングセラーを有する亀田製菓の製品はスーパーやコンビニなど店頭で気軽に手に取れます。近年は柿の種のピーナツ比率のファン投票をSNS上で行う「国民投票」プロモーションや、宇宙飛行士のおやつとして共に宇宙に旅立つなど斬新なマーケティング戦略にも注力するなど話題に事欠かない同社。

しかし佐野氏によれば「現状、店頭で米菓製品を手に取ってくださるのは50代以上の方がほとんどです。若い世代は口にすることはあっても、自ら購入しません」とのこと。また「日本の市場がどんどんシュリンクしていくなかで、手をこまねいてはいられない」とEC刷新の意義を強調します。

亀田製菓株式会社事業開発部通販チーム シニアマネージャー佐野扶美枝氏

「とはいえ海外にいたころ『亀田』といえば『柿の種』というほどで、ブランドも浸透している印象です。海外展開にもEC活用をお考えですか」と問いかける香山氏。佐野氏は、「ありがたいことに『亀田の柿の種』はハーバードの教材にも取り上げられました。一方で、海外でのコンシューマーへの売り上げはほとんどないのが現状です。やはり世界市場、お客様を待っているのではなくこちらから出て行かなければと越境ECへの展開も視野に入れています」と続けます。

2. One to One戦略に必要なプラットフォームを求めて

ECサイト立ち上げにあたって、佐野氏が重視したのは顧客1人ひとりに向き合い、各々のニーズや購買行動に適したアプローチを行うことだといいます。

「ECプラットフォームは大小さまざまありますが、例えば1人ひとりのお客様に対してどんなメールを出しているとか、お客様がどのようなステータスにいるだとか……それらを知ることがOne to Oneつながる要件だと考えていました。お客様の情報を系統立てて一目で把握できるプラットフォームがShopify Plusだったんです」と佐野氏。

「今、お客様の属性を理解できる、可視化しやすいプラットフォームがShopify Plusを選ばれた理由だと伺いました。細分化やターゲティングについても容易だったということでしょうか」との香山氏の問いに、「そうですね。お客様のセグメンテーションとかターゲティングに関しては本当に容易でした。例えば以前は、メールアドレスなど一元情報で切られてしまっていて、購入履歴はわかっていても、ショップのなかでは他の条件で抽出するということはできませんでした」と答えます。

Shopify Plusを使用することで、セグメンテーションやターゲティングといった課題をワンストップで解決できるようになったメリットは大きいと話します。

3. Shopify Plusは誰もが使いやすいのもメリット

「それからShopify PlusではノーコードでECの構築ができる部分も大きいですね」と佐野氏。シンプルな操作性はイベントなどに即時に対応できる点が魅力だといいます。

たとえば、ユニフォームスポンサーとして応援しているアルビレックス新潟がJ1昇格・J2優勝を果たした際にも、スピーディに「おめでとうセール」の準備を行うことができたのだといいます。「短い時間で文章を書いて、画像も上げて即座にランディングページができて、販促メールもすぐに作成できる。これは本当にすごいなと感じました」

また佐野氏は「戦略は持っていたものの、実際のサイトとして落とし込むまでにはShopify Plusの公式パートナー、イーライフさんの技術的なサポートのおかげでもあります」と話しました。

香山氏は「『お客様の見える化』などは、業態業種に関わらずどんな事業者様でも必要な部分です。こういった点に関してはシンプルに、そして越境ECなど難しいチャレンジに関しても一歩踏み出せるような環境を整えるというのがプラットフォームでとしてのコアな部分です」と話しました。

Shopifyのモットーである「必要なことは簡単に、これから必要になるものは、実現可能に」の部分が評価されたと語ります。

Shopify Japan シニアアカウントエグゼクティブ 香山克彦氏

4. 充実したサポートで日々の課題もスムーズに解決<

サポートの話が出たところで、香山氏はプラットフォーム移行の際の課題について尋ねます。「メール管理やセグメンテーションなど、日々課題や問題が出てくるかと思います。佐野さんはShopifyに相談していらっしゃいますか?」

かなり頻繁に問い合わせていると話す佐野氏は「Shopify Plusのサポートはすごくしっかりしています。また、日々進化もしている。当初は問い合わせのチャットが切断することもありましたが、最近は常時つながるようになりました。それから細かい点ですが、日本語で問い合わせができるのも助かっています」と説明します。

この点に関して香山氏は「プラットフォームによっては、問い合わせを外注に委託しているところも少なくありません。Shopifyでは全部自社で担当し、教育にもリソースを割いています。特にShopify Plusではメールの対応以外にチャットの利用も可能となっています。またアメリカでは電話でも対応していますので、将来的には日本でも導入できないかと考えているところです」と答えました。

話題はサイトリニューアル準備から、オープン後へと移ります。さまざまな企業でマーケティングに携わってきた豊富な経験を持つ佐野氏は「オープン時は最大限のプロモーションを展開し、初速でいかに新規客の心を掴むかにある」と語ります。

今回、亀田製菓では半額セールの1カ月継続など大胆な施策を展開。さらに、自社の米菓だけでなく、グループ企業の防災食やベーグルを週替わりで30%オフにするキャンペーンを行いました。最終的には、新米の季節ということで米の販売も行うなど、リピート率を意識し、間を置かずにお客様が何度も購入してくれる施策を練ったといいます。

リニューアルサイトオープン時のプロモーション施策の一つで届くパッケージ

このプロモーションに香山氏は「会社やブランドも横断する魂のこもった施策だと感じました」と感嘆して述べます。

そして一消費者として、「上に物を載せないでください」の注意喚起シールが貼られた点、また配送ボックスに亀田製菓のキャラクターがプリントされていて、明らかに「DtoC」だとわかる点が顧客に響く細やかな取り組みだと説明しました。

キャンペーンで届くパッケージの中身:細部に渡る配慮の行き渡り

商品には、ブランドのレガシーを記載したカタログも同梱されています。このカタログからは電話での注文が可能など、ある意味アナログな戦略も残すところからも同社のperson to personのこだわりが伝わったと話します。

5. 今後の越境EC展開に向けて<

今回のEC刷新キャンペーンにより、売り上げ、集客共に前年比を上回ったという同社。冒頭でも紹介したとおり、今後は越境ECへの展開も考えています。複数のストア構築ができるShopify Plusでは、国別にドメインを切り替えてのローカライズはもちろん、米菓以外を売るストアの構築も可能です。活用する利点は大きいと佐野氏はいいます。

「米粉パンなど亀田製菓のお客様ではROASが上がってこない商品に関して、別のストアで売る展開も容易にできます。SNSなどを使ってコミュニケーションしていくような拡張ストアを自由に使える点もShopify Plusを選んだ理由の1つです。来年度中には越境ECへの足がかりをつくりたいと考えています」

最後のQ&Aタイムで来場者から、顧客とのメールのやり取りについてShopify Plusをどう活用しているのか質問が挙がりました。佐野氏は自身でメール対応も行っており、顧客の細分化にShopify Flowを活用していると話します。

Shopify Flowでは利用回数の多い顧客へのクーポンを配信や、残ったログを自動でタグ付けできるため管理がしやすいのが特徴です。「もちろんテンプレートを用意して対応していますが、お客様の状況ちょっとずつ違うんですよね。こうやったら返信がこなかった、こんなふうにしたけど駄目だったという事例は本当にお客様それぞれで異なるんです。ですからそれに応じて文面を少し変えて1人ずつ流していますね」

アドテック東京のShopifyブースで対談する亀田製菓 佐野氏とShopify Japan 香山氏

さらに来場者から佐野氏に、One to Oneコミュニケーションにおいて具体的に大事にしているポイントについての質問が飛びました。

佐野氏は基本として、どんな問い合わせにもきちんと文面も読み、時間を空けずに返信するよう意識しているとのこと。

「どんなにITが進んでどんなテクノロジーが進んでeコマースが発達したとしても、やっぱり最後は人と人だと思っています。そういう意味で先ほど香山さんから商品を出してお話いただきましたが、やはりアナログの部分もすごく大事にしているんですね。だから例えばちょっとした季節のあいさつ文、かわいいキャラクターを生かしたメッセージなど小さなことを忘れずにコミュニケーションに生かしたいと思っています」

香山氏は「亀田製菓さんの商品は口に入れるものなので知らないうちに近くにあった、親しみやすい存在だと思います。だからこそ、One to Oneのコミュニケーションが大事になるということをこのセッションで改めて再認識できました」との言葉がありました。

Shopify Plusを活用し、越境ECを含めたブランドストーリーを実現する亀田製菓の今後の展開から目が離せません。