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ブルーボトルコーヒーが語る「Shopify Plus」を活用した自社ECサイト運用のメリットと課題とは

東京・清澄白河のフラグシップカフェなど全国の店舗でスペシャルティコーヒーを提供するブルーボトルコーヒーは、自社ECサイトの構築・運用にカナダ発のマルチチャネルコマースプラットフォーム「Shopify」を導入した。Shopifyの特徴である、アプリを活用した手軽な機能追加により、運用面でのブラッシュアップを日々重ねている。

ブルーボトルコーヒーが重視したポイントは“自走モデル”と“グローバルプラットフォーム”であること。数あるEC構築サービスのなかでその条件に合致したのがShopifyだった。

ECサイトをShopifyで立ち上げ、「Shopify Plus(ショッピファイ・プラス)」にアップグレードし、運用を通じて見えてきた要望、改善点、今後の展望と戦略について、Shopify日本エバンジェリストでフラクタの代表取締役の河野貴伸氏が、Blue Bottle Coffee Japanの国分純子氏に聞いた。

自走モデルで活用できるグローバルプラットフォームを探し、たどり着いたのがShopify

ブルーボトルコーヒーのカフェ

Shopify日本エバンジェリスト 河野貴伸氏(以下、河野氏):最初にECサイト立ち上げ時のお話をお聞きします。Shopifyを選んだ理由は何だったのでしょうか?

Blue Bottle Coffee Japan Head of Digital, Japan 国分純子氏(以下、国分氏):当時、私たちは公式サイトがない状態だったので、ゼロからECサイトを立ち上げることになりました。社内でEコマースプラットフォームを選定・検討するにあたってあがったポイントは2つ。

1つ目は自走モデルであること。Shopifyは「自分たちでこんなことまでできる」というメリットが大きかった。2つ目はShopifyがグローバルに認知されているプラットフォームだということ。ブルーボトルコーヒーの本社はアメリカ・カリフォルニア州 オークランドにあるため、将来を見据えて、グローバルで認知度があることは重要になります。Shopifyはこの2点を満たすプラットフォームでした

Blue Bottle Coffee Japan 国分氏

グローバルに対応していて簡単にローンチできるサービスで、コストや工数を考慮すると検討対象になるプラットフォームは少なかったです。

ブルーボトルコーヒーのECサイト

河野氏:大規模なECサイトだと開発に1年、費用が数千万~数億円かかることも多々あります。この時代、ECサイトを立ち上げるために時間と費用をそこまでかけてしまうと、気づいた時にはテクノロジーが大きく変わってしまい、大がかりな改修が必要になるケースがあります。コストや工数、立ち上げが簡単な面で、クラウド型のECプラットフォームのShopifyには優位性がありますね。

メリットは「トライアンドエラーのしやすさ」「グローバルで共通認識が持てる」

河野氏:Shopifyを導入して良かった点をお聞かせください。

国分氏:想像以上に導入のハードルが低かったと感じています。

導入が難しいサービスだと、事業者側にどのくらいリソースの負荷がかかるのか、どのくらい費用対効果があるのかをシビアに考える必要があり、社内で企画を通すハードルが高くなってしまいます。しかし、費用負担が低ければ、「まず使ってみて考えよう」という考えになり、トライアンドエラーが容易になります。Shopifyはコストパフォーマンスの良さと運用のしやすさを、社内で説明しやすいECプラットフォームでした。

Blue Bottle Coffee Japan Head of Digital, Japanの国分純子氏

河野氏:私も、トライ&エラーがしやすいのはShopifyの強みだと思います。

たとえば新しい決済システムを追加で導入する場合、スクラッチ開発や大手のサービスでは「システム要件定義作成に2か月、実装までに半年、費用で何百万かかります」と言われるケースがあります。これでは試すのに勇気がいりますよね。

Shopifyはまず気軽にスタートでき、機能追加もアプリによって簡単にできます。導入してみて適していなければ、すぐに外して止められる。これは大きなメリットです。

国分氏:新しい施策を日本とアメリカ本社で行う時にも、プラットフォームが異なる場合は、「こういうことがしたい」という話をするのが難しくなります。Shopifyは施策に必要なシステムを簡単に追加、実装できる環境があるので、それを共通認識としてわかりやすく会話できる点がメリットですね。

Shopifyの通常プランから最上位プラン「Shopify Plus」の機能と導入理由とは?

河野氏:最初に通常プランを導入、その後アップグレードして最上位プランの「Shopify Plus」に移行しました。その理由を教えてください。

国分氏:一番の理由は、Shopify Plusが「Googleタグマネージャー(以下:GTM)」に対応していることです。3か年計画など事業計画を立てていくなかで、ビジネスそしてECサイトが拡大・成長していくことは目に見えていました。ECサイトを大きくするにあたり、一括でタグを管理する必要がありました。

私たちは「GTMへの対応」という理由ですぐにアップグレードを決めましたが、本来ならShopify Plusに移行するロードマップを描くのが理想だったと思います。実務に追われて時間の余裕がなく、ShopifyとShopify Plusの違いをしっかりと学ぶことが後回しになってしまいました。もしShopify公式からの情報などをきちんとキャッチしていれば、事業計画にもっと組み込めたなと感じています。

Shopify Plusの特徴について

河野氏:「○○ができないから、仕方なく『Shopify Plus』に変える」という理由が多いのは確かですが、「こういうことが実現できるから、アップグレードする」というポジティブなアップグレード理由のケースも増えてきました。

たとえば、「LINE連携をしたい」「LINEログインをしたい」という要望、すでに顧客基盤がある大企業が1回のユーザー認証で複数のサービスを利用できるシングルサインオンを実現したい場合などで、Shopify Plusを選ぶ企業が増えてきていますね

フラクタ河野氏

ただ、そういった企業でも、最初に弊社が開催しているShopifyに関する相談会でShopifyとShopify Plusの違いなどを理解した上で、Shopify Plusの導入を決めることが多いです。まだ企業やブランドも網羅的に機能を知っているところは少なく、「何でもカスタマイズできる」という認識の方がほとんどですね。

フラクタ 代表取締役の河野貴伸氏

一方で、Shopifyの通常プランがどんどん高機能になり、他のプランとの差が縮まってきているのは特徴的な動きです。Shopifyにはノーコードで自動化できて作業を効率化する仕組みがあるのですが、その機能も今はShopifyの最上位プランでできるようになっています。そのため通常プランを選択する企業も多いです。

「コーヒーがつなぐゲスト体験」を重視するブルーボトルコーヒーのOMO

ブルーボトルコーヒーのカフェで働くバリスタ

河野氏:ブルーボトルコーヒーは実店舗の世界感を確立しているブランドだと思います。EC側で世界観を実現するために取り組みたい施策などについてお話いただけますか。

国分氏:私たちは「コーヒーがつなぐゲスト体験」をとても重視しており、ブランドとしてそれがコアであるべきだと考えています。そのため、今後はオンライン・オフラインにかかわらず、ユーザーとのコミュニティを作っていきたいと考えています。

ECは立ち上げから2年ほど。そのため、OMO(Online Merges with Offline)は発展途上です。しかし、ブルーボトルコーヒーには自発的にOMOを行う土壌があり、これからまだまだ成長していけると考えています。特別なシステム連携はしていませんが、小さな取り組みは続けています。

店舗スタッフは来店したゲストに「どうしたら喜んでもらえるか」を軸に考えています。そのため、口頭でオンラインの案内やフォローをしたり、「オンラインに送客するにはどうすれば良いか」と私たちに相談してくれたりします。

EC側はそれにこたえる形でキャンペーンコードの発行、レシートに案内を印字する、といったアイデアを出しています。メルマガを送ったことで来店者増加につながったこともあります。

私たちEC側はオンライン物販なので、バリスタが淹れたコーヒーを飲んでいただくカフェとはまったく別のものではあります。しかし、ECサイトではコンテンツの提供、オンラインでのコーヒー講習のようなイベントを実施しており、ブルーボトルコーヒーが提供するゲスト体験の1つであると捉えています。

ECサイト内のブログでコンテンツを発信している

EC運営を楽しめるShopifyを最大限使いこなす方法とは?

国分氏:ECサイト運営は大変な場面も多いですが、ShopifyはそんなEC事業を「楽しめる」プラットフォームだと感じています。

導入も機能の追加も簡単なので「こんな施策を試したい」「こんな風に改善していきたい」というアイデアを、費用とリソースをあまり考えずに「まずはやってみよう」と言うことができます。こうした環境は事業者にとって大変ポジティブで、発展性があります。

一方で、Shopifyは自走モデルのECプラットフォームなので、現場がしっかり機能や状況を理解する必要があります。だからこそ起案したプロジェクトへの思いも強まり、オーナーシップも生まれます。

ECにハードルを感じていた事業者の方に「Shopifyは、楽しんでECサイトを運営できるプラットフォーム」だと伝えたいです。

そしてShopify、Shopify Plusを活用する事業者同士で交流を持ち、横のつながりを作りたいと思っています。小さなことでも情報の共有が、それぞれのECサイト、ひいてはShopifyの発展につながるのではないでしょうか。

河野氏:Shopifyを最大限活用して成果を出しているブランドは、システム・機能を理解してサービスやアプリを使いこなしている印象です。

ECサイト内でのキャンペーン1つとっても、手間がかかる大変な作業です。在庫が1点でもズレたら重大な問題になります。けれど、ECのこういった課題は、社内の他部署には理解されていないことが多い。

Shopifyはアジャイルで成長させていければ、非常に強力なプラットフォームになります。Shopify Plusの機能を生かして、リアル店舗との連携やLINE連携などで成功している企業も増えています。

ただそのためには、担当部署だけでなく企業内すべての部署でEC自体の仕組みを含めてShopifyへの理解を深めることが必要です。導入を検討している事業者の方には、ぜひShopifyでECサイトを構築したあと、最大限活用するための社内体制を作ってほしい。それができれば、きっと想像以上の成果が出ると思います。

アプリを活用する際の注意点

国分氏:以前、商品の購入制限をかけるアプリを導入したのですが、いつの間にかそのサービスが終了しており、新商品のローンチまで気付かなかったことがありました。いつの間にか設定したものが、アプリのサポート終了の影響で「サービスが正常に稼働していない」と気づき慌てて対応しました。

アプリは導入が簡単で費用も安いので、問題なく使えている時はとても便利です。ただ、不具合時のサポート体制と継続性には課題感があると感じます。

河野氏:確かにそういったケースも散見されます。一方で、日本のアプリベンダーはサポート体制が整っている印象です。日本のベンダーはよほどのことがなければサービスを止めませんし、サービスを終了する場合でも何か月も前から告知します。

国分氏:この1年半くらいでShopifyにアプリを提供する日本のベンダーが増えてきたと感じます。日本のアプリベンダーがどんどん参入してきて、ご連絡いただくことも増えました。

私たちは日本製アプリの導入に前向きです。その理由は、日本語でのサポート体制です。海外アプリのサポートを受けるために、チーム全員をバイリンガルにするわけにいきません。また、サポート時間が日本のタイムゾーンであることも重要だと感じています。

河野氏Shopifyを検討している事業者は、今後、機能追加に日本製のアプリを選ぶことが重要になってくるかもしれませんね。

ブルーボトルコーヒーとフラクタがShopifyで取り組んでいくこと

ブルーボトルコーヒーのカフェで販売している商品

河野氏:これから実現していきたいこと、今後の展望を教えて下さい。

国分氏:顧客ごとに適切なアプローチができる「マーケティングオートメーション」の導入を考えています。デジタル広告の一部では運用や成果に変化があり、以前のような費用対効果を得ることが難しくなってきています。こうした状況を踏まえ、自社データの利活用が今後、重要になってくると考えています。自社データを活用する施策のウエイトは、これから先、より大きくなっていくでしょう。

今後は自社データを蓄積し、活用するために自分たちのスキルレベルを上げて、しっかりブラッシュアップしていく。そして、メールを絡めたマーケティングを実施していきたいと考えています。

河野氏:Shopifyを活用している事業者同士が横のつながりを深めるというのは、私たちもすごく大事だと思っていて、実はShopify Plusを活用している企業やブランドの担当者を集めるリアルイベントを計画しています。今までこういったイベントは難しかったのですが、やはりオフラインのコミュニケーションならではのメリットがあると思うので。

そこでは、成功した事例や上手くいった施策、悩み・課題などをクリアにして、集約した皆さんの意見をShopifyにお渡ししたいなと。これは私たちがEC支援を行う上でも参考になると思っています。ぜひ皆さま楽しみにしていてください。

Shopifyをさらに活用するための提案 

河野氏:Shopifyに求めることなどはありますか?

国分氏:どの程度ECに注力すれば良いかということが大前提ですが、戦略に対してどのような座組を構築すれば良いのかといった総合的なアドバイスをしていただく場や機会があると、より運用しやすくなると感じています。たとえば、ShopifyとCMSの橋渡し的な役割をしてくれるアドバイザー的な人や窓口がほしいですね。

河野氏:Shopifyはさまざまなビジネスとつなぐことができるのが強みで、それはベンダーが提供するアプリで実現できます。しかし、それを最大限活用するにはサポートが必要になってくるケースがあります。対応する総合サポート体制がShopify側にあるとより利便性が高まりそうですね。

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