TikTokは世界で急成長を遂げるSNSの代表格です。トレンドやスターが次々と生まれている場であり、「TikTok売れ」のように話題の製品が数分で完売するEコマースプラットフォームでもあります。
この記事では、最新のTikTokの統計データをもとに、TikTokのユーザー数・年齢層・利用時間・広告効果・インフルエンサー戦略などを詳しく解説します。
TikTokを活用したマーケティング戦略を検討している方や、これからTikTokをビジネスに活用しようと考えている企業は、データをもとにインフルエンサーマーケティング戦略の理解を深め、SNSマーケティングやマルチチャネル戦略を成功させましょう。
目次
- 1. TikTokのユーザー数は?(世界・日本)
- 2. TikTokはどの世代に人気?
- 3. TikTok利用者の男女比は?
- 4. TikTok利用者の多い国は?
- 5. TikTokのダウンロード数は?
- 6. TikTokの人気度は?
- 7. TikTokの利用時間は?
- 8. TikTokの成長度は?
- 9. EコマースにおけるTikTokの人気は?
- 10. TikTokの業績は?
- 11. TikTokのインフルエンサー数は?
- 12. TikTokのエンゲージメント率は?
- 13. TikTokマーケティングのROI(投資収益率)は?
- 14. TikTokで人気のハッシュタグ
- 15. TikTokの人気ユーザーTOP5
- まとめ
- TikTokの統計に関するよくある質問
1. TikTokのユーザー数は?(世界・日本)

2025年時点で、TikTokの月間アクティブユーザー数(MAU)は世界全体で約15億9,000万人に達しています。今後も成長が見込まれており、2027年までには22億人を超えると予測されています。
TikTokはサービス開始からわずか5年以内に10億ユーザーを突破しており、そのスピードはFacebook Messengerと並ぶ速さです。
日本においては、TikTokの日本法人が2019年に発表した時点では約950万人のユーザーがいましたが、2025年時点では、ビジネスアカウント(簡易版のTikTok Lite含む)だけでも3,300万人以上のユーザーがいます。
2. TikTokはどの世代に人気?

2024年時点のデータによると、TikTokのグローバルユーザーのうち、13〜24歳のユーザーは全体の51.2%を占めており、2番目に多いのは25〜34歳のミレニアル世代で23.3%で、10代~30代前半の若年層に支持を受けているSNSであることがわかります。
以下は、2024年のTikTok利用者の世代別内訳です。
- 13〜24歳:51.2%
- 25〜34歳:23.3%
- 35〜44歳:12.6%
- 45〜54歳:7.5%
- 55歳以上:5.5%
日本国内でもこの傾向は同様で、総務省の調査によるとTikTokの利用率は10代で70.0%、20代で52.1%、30代で32.0%、40代で26.8%、50代で25.4%、60代でも13.0%と、全年代で広がりつつある一方、引き続き若年層に圧倒的に支持されていることがわかります。
そのため、若年層へはTikTokでバズる方法を活用してアプローチすると効果的でしょう。
3. TikTok利用者の男女比は?

2025年の調査では、TikTokのユーザーにおける性別の分布は以下の通りです。
- 女性:44.3%
- 男性:55.7%
2025年の調査では、TikTokの利用者は男性のほうがやや多いことが分かっています。ただし、このデータにはノンバイナリーなど、多様な性のあり方を持つ人々は含まれていません。
4. TikTok利用者の多い国は?
2025年4月現在、TikTokのユーザー数が多い国は以下の通りです。
- 1位 アメリカ:1億3,579万人
- 2位 インドネシア:1億769万人
- 3位 ブラジル:9,175万人
- 4位 メキシコ:8,536万人
- 5位 パキスタン:6,687万人
なお、中国版TikTokである抖音(Douyin)のユーザーは、2024年には7億6,600万人に達しています。
5. TikTokのダウンロード数は?

TikTokアプリは開始以来、合計で50億回以上ダウンロードされています。2024年だけでもダウンロード数は全世界で8億2,550万回を超えており、同年にInstagramがダウンロードされた回数の8億1,700万を抜いて1位になりました。
6. TikTokの人気度は?
人気のSNSを全世界の月間アクティブユーザー数でランキングにしてみると、TikTokはInstagramやWhatsApp(ワッツアップ)に次ぐ第5位となります。
- Facebook:30億7,000万人
- YouTube:25億3,000万人
- Instagram:20億人
- WhatsApp:20億人
- TikTok:15億9,000万人
- WeChat(ウィーチャット):13億8,000万人
- Telegram(テレグラム):10億人
- Messenger:9億4,700万人
また、日本国内における全年代でのSNS利用率を、総務省が発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」に基づいてランキングしてみると、下記のようになります。
- Line:94.9%
- YouTube:87.8%
- Instagram:56.1%
- X:49.0%
- TikTok:32.5%
- Facebook:30.7%
7. TikTokの利用時間は?

2024年には、アメリカにおけるTikTokの1日あたりの平均利用時間は58分24秒となり、YouTubeやXを上回りSNSの中で最も長く利用されているプラットフォームとなっています。
この利用時間の高さは、特にZ世代(10代〜20代前半)からの圧倒的な支持が背景にあります。10代に限定すると、平均利用時間は1日あたり2時間近く、さらに、22%のユーザーが1日2〜3時間、8%が5時間以上をTikTokに費やしているというデータもあります。
こうした長時間の利用傾向は、TikTokの高いエンゲージメント力や短尺動画による中毒性の高さを裏付けています。
8. TikTokの成長度は?
世界的にみると、TikTokのユーザー数は増え続けているものの、成長率は鈍化傾向にあります。2025年2月時点では、前年からのユーザー数の増加率でみると1位はLinkedIn(リンクトイン)で17.1%、2位のPinterest(ピンタレスト)が10.6%、3位はInstagramで5.5%、TikTokは6位で2%となっています。
このデータから、TikTokは依然として成長を続けているものの、他の主要プラットフォームと比較すると成長率はやや鈍化していることがわかります。
9. EコマースにおけるTikTokの人気は?
SNSを通じて商品を購入するソーシャルコマース市場は、2024年には約1兆2,600億ドルに達し、2025年は約1兆6580億、2033年には15兆ドル近くまで拡大すると予測されています。
中でも、Z世代は46%が情報収集にSNSを利用するというデータもあり、若年層ユーザーの間では、従来の検索エンジンよりもSNSを通じた購買が多くなっていることが伺えます。
TikTok Shopはその代表例で、2024年には世界全体で332億ドルの取引実績を記録し、特にアメリカや東南アジアでは、ライブコマースや動画経由の購買が日常化しています。
2025年6月には日本でも正式にTikTok Shopの展開が始まることが発表されており、日本国内でもTikTokを活用したEコマースが人気になることが予想されます。
TikTokのユーザー層であるZ世代の購買行動を考えると、企業がTikTokを活用したプロモーションや販売戦略を取り入れる価値はますます高まるでしょう。
10. TikTokの業績は?

TikTokの親会社であるByteDanceの業績は、2024年に前年度と比べて約29%増益の1550億ドルを達成しています。広告収入だけでみると、2024年は236億ドルを突破しており、2025年には331億ドルに達すると予測されています。伸び率はやや緩やかになりつつも、上昇傾向は今後も続くと予想されます。
11. TikTokのインフルエンサー数は?
TikTokには、全世界で10万人以上のインフルエンサーがいると推定されています。最新のデータによれば、アメリカ国内のフォロワー数別TikTokインフルエンサー数は以下の通りです。
- 1,000~1万フォロワー:約2,000人
- 1万~5万フォロワー:約2万5,000人
- 5万~10万フォロワー:約4万2,000人
- 10万~25万フォロワー:約3万5,000人
- 25万~100万フォロワー:約2万3,000人
- 100万フォロワー以上:1万人未満
フォロワー数が10万人未満のマイクロインフルエンサーが全体の半数程度を占めています。自身のターゲットと一致するニッチ市場でフォロワーを獲得しているインフルエンサーを見つけることで、低予算で効果的なマーケティングを行うことも可能です。
特に、1,000人~1万人程度のフォロワーを持つナノインフルエンサーは、少人数ながらもエンゲージメントが高く、ブランドにとっては有力なパートナー候補です。
限られた予算の中で、このように小規模なインフルエンサーに案件を依頼し、ECビジネスに活用していくことは今後ますます必要になるでしょう。
なお、Shopifyを利用しているブランドは、インフルエンサーとの連携をスムーズに行えるツール「Shopify Collabs(英語のみ)」の活用もおすすめです。Shopify App Storeからアプリを追加するだけで、パートナー探し、製品プロモーション、アフィリエイト成果の追跡などが、すべて管理画面内で完結します。
12. TikTokのエンゲージメント率は?

エンゲージメント率とは、投稿に対して「いいね」やコメント、保存などのアクションがどれだけ発生したかを示す指標です。2024年のTikTokの平均エンゲージメント率は1.73%で、前年の2.63%より下がったものの、依然としてInstagram(約0.36%)やFacebook(約0.04%)と比べて非常に高い水準を保っています。
特に、以下のカテゴリーでは中央値以上のエンゲージメント率を記録しています。
- 高等教育(大学など):7.36%
- 非営利系:3.04%
- 旅行:2.73%
- スポーツ団体:2.68%
- 食べ物・飲料:2.04%
- アルコール:1.76%
TikTokでは、興味・関心に基づいたコンテンツが高く評価されやすいという特性があるため、ジャンルやフォロワー数よりも、コンテンツの質と共感性が重要視されます。
13. TikTokマーケティングのROI(投資収益率)は?
TikTokでは日本のユーザーの30.5%が、TikTok上の広告を見た後に直接、またはオンラインで購入した経験があると述べています。また、B2Bマーケターを対象として行われた調査によると、回答者の16%が最もROIの高かったSNSとしてTikTokをあげています。これは、Facebookに次ぐ割合となっています。
また、TikTokが電通と調査した結果によると、TikTok広告の短期ROIは11.8で、広告主の75%が他のチャネルと比較してTikTokで最高のROIを達成しています。
こういったデータからも、TickTokマーケティングの重要性が高まっていることが伺えます。
14. TikTokで人気のハッシュタグ

TikTokでは、投稿にハッシュタグをつけることが再生回数や発見されやすさに大きく影響します。特に人気の高い定番ハッシュタグは以下の通りです(2025年時点)。
- #fyp:72億回
- #foryou:51億回
- #duet:37億回
これらのハッシュタグはTikTokのアルゴリズム上、ユーザーに表示されやすくなる可能性があるため、多くの投稿で活用されています。
ただし、人気ハッシュタグを使うだけでは不十分です。自社の商品やサービスに関連したニッチなキーワードや、季節ごとのトレンドワードを組み合わせることで、より高い効果が期待できます。
15. TikTokの人気ユーザーTOP5
2025年現在、TikTokで最も多くのフォロワーを持つのは、イタリア出身のクリエイターKhaby Lameです。無言のリアクション動画で一躍有名になり、フォロワー数は1億6,270万人に達しています。長年トップだったCharli D'Amelioを抜いて1位の座に輝きました。
フォロワー数で見るTikTokの人気ユーザーTOP5は以下の通りです。
- Khaby Lame(カビー・ラメ):1億6,270万人
- Charli D'Amelio(チャーリー・ダミリオ):1億5,160万人
- MrBeast(ミスタービースト):1億440万人
- Bella Poarch(ベラ・ポーチ):9,370万人
- Addison Rae(アディソン・レイ):8,870万人
これらのインフルエンサーたちは、エンタメ・ダンス・チャレンジ・社会貢献活動など、多彩なコンテンツで世界中のファンを魅了し続けています。
まとめ
2025年の最新データから、TikTokは依然として成長を続けるプラットフォームであり、特に10〜20代を中心とした若年層に強く支持されていることがわかりました。今後はさらに多様な世代に広がり、エンタメだけでなく、マーケティングや情報発信、ショッピングの場としても影響力を強めていくと考えられます。
TikTokの統計情報や動向を正しく把握したうえで、TikTok活用術なども参考にしながら変化に柔軟に対応することで、ビジネスの成長にもつなげていきましょう。
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TikTokの統計に関するよくある質問
TikTokの統計情報はどこで手に入れられる?
TikTokの統計情報は、TikTok for BusinessのTikTok Insightsで簡単に得ることができます。オーディエンスや広告に関するデータがわかりやすくまとめられているため、初心者でもわかりやすくなっています。
TikTokの人気は今でも続いているの?
はい、TikTokの人気は続いています。TikTokは2020年に急激な成長を見せましたが、その後も安定した人気を誇っています。2025年時点で世界中のTikTokユーザー数(MAU)は15億9,000万人です。
日本のTikTokで商品の販売はできる?
はい、TikTok上で商品販売ができるようになりました。2025年6月より、日本でもTikTok Shopがリリースされることが発表されており、企業や個人事業主も出店が可能となる見込みです。
TikTokはなぜアメリカで禁止の議論が出ているの?
TikTokは中国企業ByteDanceが所有していることから、アメリカでは国家安全保障上の懸念が指摘されています。
文:Mitoko