最近では、スマホケースも市販のものを購入するだけではなく、オリジナルデザインやハンドメイドのケースを作れる環境が増えつつあります。アイデア次第では、100均などの材料を用いて簡単にアレンジしたり、またアプリなどを使って簡単に注文や量産したりすることもできます。
この記事では、オリジナルグッズとしてスマホケースを自作する方法とともに、その制作に役立つプリント・製造サービスやアプリをご紹介します。また、自作スマホケースを販売する方法についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
スマホケースを自作する方法
既存のケースを使って簡単にアレンジする方法や、素材やデザインにこだわってハンドメイドで自作する方法も人気です。スマホケースをハンドメイドで作る代表的な方法を見ていきましょう。
クリアケース

透明なスマホケースにお気に入りの写真やステッカー、押し花を挟んだり、シールやマスキングテープを貼ったりする簡単なアレンジ方法です。縁がカラフルなクリアスマホケースは100均でも入手可能で、大切な写真やステッカーを落としたり傷つけたりするリスクも少なく、気分に合わせて気軽にアレンジできます。
注意点:所持しているスマホの機種を確認の上、適切なクリアケースを選ぶ。
必要な材料:透明スマホケース、好きな写真やステッカー、シール、マスキングテープ、押し花など
デコパージュ
お気に入りのデザインの紙や雑誌の切り抜きを、デコパージュ液と呼ばれる専用の糊で貼り付ける技法です。用意したスマホケースにデコパージュ液を塗り、好みの絵柄を貼りつけ、乾いたらトップコートを塗って仕上げます。デコパージュ用紙や紙ナプキンを使うと、より簡単に作成できます。
注意点:作成時に気泡が入らないよう気をつけながら、均一方向にデコパージュ液を塗る。
必要な材料:透明スマホケース、紙ナプキンや雑誌の切り抜き、デコパージュ専用液、デコパージュトップコートなど
手帳型ケース

手帳型のスマホケースは、100均などで購入した既製品をアレンジする方法と、厚紙・プラスチックを使って自作する方法の2種類があります。既製品の手帳型スマホケースをアレンジする場合、好きな布をスマホケースのサイズに合わせて切って、ケースに貼りつけるだけで簡単にアレンジできます。リメイクシートや粘着面付きの布を利用すると、より簡単に作れるでしょう。
手帳型スマホケースの土台から手作りする場合、厚紙やプラスチックをスマホのサイズに合わせて手帳型になるように切り抜いて土台とします。その後、粘着シートやリメイクシート、ステッカー、デコパーツなどを貼って好きなデザインに仕上げます。最後に、スマホを固定するための透明ケースを接着して完成です。
注意点:土台から自作する場合、生活スタイルや用途に合わせて適切な素材(耐水性、放熱性など)を選ぶ。また、カメラの位置や形状に注意しながら土台を作成する。
必要な材料:手帳型スマホケース、リメイクシート、好きな布、両面テープ、必要に応じて厚紙やプラスチック、デコパーツなど
レザークラフト

レザークラフトでスマホケースを自作する方法もあります。硬い革素材を扱うため難易度は若干高くなりますが、手芸用品店やネットショップ、100均でも材料と道具を調達できるため、初心者の方でも挑戦できるでしょう。
まずはスマホの型紙をインターネットからダウンロードするか、型取りを行って型紙を作成します。その後、型紙に沿って革を裁断します。カメラ付きであれば、カメラ用の穴を空け、スマホを固定する透明ケースを装着して完成です。
やすりで裁断面を磨いたり、レザークラフト用仕上げ剤を塗ったり、レザークラフト用の針と糸で縫い付けを行うと、より耐久性も高まり本格的な見た目に仕上がります。
注意点:裁断や縫い付けでやり直しになると材料がムダになってしまうため、事前にデザインと手順を考えておく。
必要な材料:透明スマホケース、革、型紙、革用接着剤、レザークラフト用の針と糸、レザークラフト用仕上げ材など
UVレジン
紫外線を当てると硬化する樹脂のUVレジンを使うと、透明感のあるおしゃれなスマホケースが作成できます。透明スマホケースに押し花やデコパーツを並べ、レジン液を均一に伸ばしてコーティングしていく方法です。
注意点:レジン液は気泡が入りやすいため、狙った場所に温風をあてられるエンボスヒーターやつまようじを用いて、硬化前に気泡をつぶす。また、厚みのあるデザインの場合、表面だけが固まってしまうことを防ぐため、レジン液を何度かに分けて入れて硬化させることを繰り返す。
必要な材料:透明スマホケース、レジン液、UV照射器、必要に応じてエンボスヒーター、デザインに使用する押し花やデコパーツなど
マニキュアを使ってデザイン

カラフルで自由にデザインできるマニキュアも、自作スマホケースの作成に最適です。透明スマホケースにマニキュアで直接デザインを描くだけでなく、クリアファイルにデザインを描いて透明なスマホケースに挟んだり、水の張ったボウルにマニキュアカラーを複数入れた状態で、透明のスマホケースを浸すことでマーブル模様のケースを作成することも可能です。
注意点:柔らかい素材にはマニキュアの塗料が定着しにくいため、固い素材を利用する。
必要な材料:透明スマホケース、マニキュア、デコパーツ、必要に応じてクリアファイルなど
スマホケースが自作できるアプリ・サービス10選
Printful(プリントフル)
Printfulは、北米、ヨーロッパ、オーストラリア、日本で展開するプリントオンデマンド会社です。初期費用や月額料金は不要で、直感的に操作できるデザイン作成ツールによりオリジナルデザインのスマホケースを1個から発注可能です。他にもメンズウェア・レディースウェアや雑貨・インテリアグッズなど400種近くのアイテムが用意されており、オリジナルデザインの商品として販売することもできます。また、これまでに品質の問題による返品・交換が発生した割合は0.24%という、質の高さも特徴です。
特徴:
- 無料デザインツールあり
- 品質が高い
- 世界的なプリントオンデマンド会社としての信頼と知名度
SUZURI(スズリ)
SUZURIでは、jpgやpng形式の画像やイラストをアップロードするだけで、オリジナルのスマホケースや多彩なアパレルグッズなどを作成できます。ケースの素材は衝撃に強いポリカーボネート素材が使用されているほか、クリアタイプやソフトクリアタイプ(TPU製)、手帳型を選ぶこともできます。また、同サービスではデザイナーやイラストレーターによるオリジナルデザインアイテムを販売するショッピングモールも展開しており、販売したい場合には多数のユーザーへリーチしやすいという特徴もあります。
特徴:
- 画像のアップロードだけで簡単にオリジナルスマホケースが作れる
- 軽量かつ衝撃に強い素材を利用
- オリジナルデザインアイテムのショッピングモール上で販売可能
オリジナルプリント.jp
オリジナルプリント.jpは、スマホケースをはじめとする1500種類以上のアイテムをオリジナル商品化して販売できるプリントオンデマンドサービスです。スマホケースの種類は、ストラップホール付き、手帳型、クリアケース、ハードケース(グロス)、ハードケース(マット)の5種類の他、人気のスマホリング付きも選択できます。
特徴:
- 無料デザインツールあり
- 13時までの注文は当日発送ができる
ヨツバ印刷
ヨツバ印刷は、ポリカーボネートとTPUの複合素材や木製など26種類のスマホケースに加えて、形状の異なる手帳型9種類と、豊富なバリエーションを扱っているプリントオンデマンドサービス会社です。ハードケース、ソフトケースなどの定番から、グリップケース、ミラーケース、強化ガラス、ネオンサンドケース(ケースに蓄光ネオンサンドを使ったもの)まで素材や機能が豊富でトレンドを取り入れたケースも充実しています。
特徴:
- 無料デザイン作成シミュレーターあり
- スマホケースの種類は35種類
- 最短2〜4営業日で発送される
スマホラボ
スマホラボは、30万件以上の制作実績を持つオリジナルグッズ制作会社です。一般的なスマホだけでなく、多様なキャリアやメーカーのスマホに対応しており、好きな写真やイラストをアップロードするだけで、最短30秒で簡単にオリジナルスマホケースが1個から注文できます。無料で使えるデザインサポートやデザインの相談もできます。
特徴:
- 無料デザインエディタあり
- 発送まで最短3営業日
デザインケース
デザインケースはiPhoneからAndroidまで全517機種に対応しています。種類は手帳型、ハードケース、ソフトケース、グリッターケース、ハイブリッドケース(背面はハードケース、側面はソフトケース素材で構成されたもの)、ネオンサンドケースから選べます。デザインはウェブサイト上またはアプリを使って作成でき、入金から発送までは5日~1週間程度です。
特徴:
- ウェブまたはアプリでデザインが作れる
- iPhone、Androidの全517機種に対応
- 有料でギフトラッピングもしてもらえる
UP-T(アップティー)
UP-Tは、全国送料無料でオリジナルスマホケースが1個から作れるサイトです。ケースの種類は手帳型、ハードケース、ソフトケースのほかにウッドケースや背面強化ガラスなどの特殊ハードケースもあります。無料デザインツールで簡単にデザインが作れるほか、スケッチやイラストからデザインを制作してもらうこともできるため、デザインが苦手な方にもおすすめです。
午後2時までに注文すれば最短3営業日程度で商品が出荷されます。また、購入額の1%がポイントとして貯まり、次回以降の注文の際に割引を受けられる制度もあり、繰り返し購入する可能性のある方にもおすすめです。
特徴:
- 無料デザインツールあり
- 全国送料無料
- 無料背景透過、無料デザインサービスあり
藤井印刷株式会社
藤井印刷株式会社は、昭和21年創業の老舗印刷会社です。テンプレートやデザインシミュレーターを使って発注できるほか、イラスト作成ソフト等がない場合にはオペレーターに相談しながらデザインを作成することも可能です。自作できるスマホケースは、手帳型やプラスチックハードケース、ソフトケース 強化ガラス、レザーケースなどから選べます。
特徴:
- デザインシュミレーターあり
- テンプレート(パソコン)あり
- まとめ買い割引を受けられる
pixivFACTORY(ピクシブファクトリー)
pixivFACTORYは、イラストや漫画、小説のシェアに特化したSNSのpixiv(ピクシブ)と連携したグッズ制作サービスです。創作活動を行っている利用者に特化しているため、細かい線の再現もでき、デザインに忠実なスマホケースを作れます。入稿画面で画像をアップロードすれば、色やサイズを調節したり、文字を追加したりできます。また、人気クリエイターのイラストを素材としてデザインしたiPhoneケースなどを作成できるサービスも展開しています。
特徴:
- 入稿画面でデザイン調整可能
- 印刷が高品質
- 人気クリエイターのイラストを使ってiPhoneケースを作れる
snaps(スナップス)
snapsは、簡単に自作スマホケースなどをデザインして発注できるスマホアプリです。アイドル、芸能人、アニメや家族やペットなどの写真で簡単にグッズを作成できます。ケースの種類は、クリアハイブリッド、半透明ハイブリッド、プレミアムレザー、クリスタルハイブリッド、透明ゼリー、ホログラム、グリッター、クリアジェルハード、クリア極薄から選べます。画像の背景切り抜き機能も付いていて、手持ちの画像をアレンジしやすいという特徴があります。
特徴:
- アプリで手軽に発注できる
- 背景切り抜き機能付き
自作スマホケースの販売方法
自作スマホケースをネット販売するには、主にECサイトを作って販売する方法と、ハンドメイド販売サイトとして有名なminne(ミンネ)やEtsy(エッツィー)といったモールを活用して販売する方法があります。
Shopify(ショッピファイ)を使えば、自作スマホケースを売るためのECサイトを簡単に立ち上げられます。ネットショップに必要な決済手段やホスティングサービスも含まれており、ウェブサイト制作の知識がなくてもEコマースビジネスを簡単に始められるように設計されています。また、マーケティング分析やSNS連携などの機能を必要に応じて追加できる、多彩なShopifyアプリが用意されていることも魅力の一つです。
ハンドメイド販売サイトやフリマアプリは集客力がある反面、競合が多いという特徴があります。スマホケースを効率よく販売するためには、Google広告やFacebook広告を導入したり、SNSマーケティングを活用したりして戦略的に集客を行いましょう。
まとめ
スマホケースの自作は、ハンドメイドで既存のケースをアレンジしたり、革や布を使って本格的なスマホケースを手作りしたりと素材や手法が多彩なため、趣味の一つとして楽しむ人も増えています。また、ハンドメイド作品に特化した販売サイトなどを活用すれば手軽に集客と販売を始めることもできるため、自宅で稼ぐ方法としても人気があります。
販売目的でスマホケースを自作する場合、1点から注文でき在庫を抱えるリスクがないプリントオンデマンドサービスを利用すると、高クオリティの商品を手軽に作れます。ECサイトとプリントオンデマンドサービスを連携させれば、注文内容が自動的にサービス会社に送られ、制作から梱包、発送までを全て代行してくれます。初期投資がほとんど不要なため、趣味でお金を稼ぐ方法を考えている方や、0円起業を目指す方にとってもちょうど良いでしょう。
ビジネスとして成長させていきたいという場合には、簡単に本格的なネットショップを立ち上げることのできるShopifyをぜひ活用してみてください。
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スマホケース自作に関するよくある質問
スマホケースは100均の材料で自作できる?
スマホケースは100均で手に入るアイテムを使って自作できます。透明スマホケースにステッカーや写真、シールを貼って手軽にアレンジする方法のほか、布やレザークラフト用の材料、マニキュアなどを使って本格的にデザインすることも可能です。
スマホケースを自作する簡単な方法は?
プリントオンデマンドサービスを使うと、高クオリティなスマホケースを簡単に自作できます。素材となるイラストや写真を用意すれば簡単にデザインを作成できる、専用ツールも提供されています。
自作スマホケースは売れる?
デザイン性にこだわった自作スマホケースは、売れる可能性があります。スマホは新しい機種が発売されるタイミングでスマホケースの需要も高まる傾向にあるため、タイミングを逃さないようにすると良いでしょう。また、スマホケースを気分によって変えたい人もいるため、ブランディングや集客に力を入れることで、安定した売上を目指せます。
文:Shigemi Saki